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ただの備忘録

現場を振り返ることを枷にして記憶の定着を図る。つまりただの備忘録。

「エリザベート」2016@中日劇場 その2 ~井上・古川・涼風千秋楽~

日劇場での公演も2週目に入り、一部のプリンシパルが千秋楽を迎える時期に突入してしまった。早い。

以下、日ごとの感想。

 

・10/14マチネ:花總、城田、古川、田代、香寿、山崎

・10/15マチネ:蘭乃、井上、京本、田代、涼風、成河

・10/15ソワレ:花總、井上、京本、田代、涼風、山崎

・10/16マチネ:花總、井上、京本、田代、涼風、成河

 

⚫10/14マチネ(古川千秋楽)

最高でした!素晴らしかった!!

まずは本公演で千秋楽を迎えた古川くん、そして子ルドの大内天くん、お疲れ様でした!

花總シシィの美しさと高貴さに見惚れる。城田トートは冒頭からアクセル全開で「私が好きなやつ!」と胸が高鳴った。

この回の座席が1階上手のサイドだったんだけど、この席めっちゃ楽しい…。演者の方と目線があうし(勘違いだろという突っ込みはいらない←)、オケピと客席の間に空間がないから舞台の延長線上に自分がいるような感覚になる。エーヤンの場面とか、自分もハンガリー市民になったような気分。角度的に古川くんが見えないから、シシィとフランツを見てたんだけど、わたしも一緒に\エーヤン!/ってやりたくなった。何より結婚式のあとにトートが現れる場面、城田トートがねちっこくシシィを見つめ続ける視線の延長線上にわたしが。怖い。本当にしろたん怖い。そりゃシシィも怯えるわ。わたしも怯えた←

最後のダンスも「さーー!」のところをキーを上げて歌っててぞくぞくした!何回も言うけど中日のしろたん、本当に良くなってる。東宝の偉い人にこの想いよ届け。

悪夢の場面で、フランツがルキーニに突き飛ばされた姿を見ていた香寿ゾフィーがとても「母親」の顔をしていて…息子を心配している母の顔で……胸に来るものがあった。

育三郎ルキーニがとても良い!濃度が濃くなってる。ミルクで市民を煽るところ、成河ルキーニは市民を上から見ているような嘲笑うものを感じるんだけど、育三郎は皇帝陛下、皇后、いわゆる「偉いやつら」を市民と一緒の立場で憎しみを抱いているところがある。面白い。

古川ルドルフ。おそらく最後であろうルドルフとしての姿を一瞬たりとも見逃したくないという熱意が劇場いっぱいに溢れていた。

美しかった……。必死に人生を駆け抜けた皇太子。闇広、まだトートが見えていないけど「何かを感じている」姿。「君は思い出す」と言われて閉じていた目が大きく開き、トートを見た瞬間、かつての友達との再会に驚いた姿。友達に心のうちをさらけ出す姿。そしてトートに唆されて独立運動に身を投じることを決意する姿。「我慢できないー!」「王座ー!」で眼の色が変わり、力強く歌う姿。どれもこれも美しい。城田トートと古川ルドルフの画が美しすぎて。マイヤーリンクでは死に魅せられた舞、そして必死に死に抗おうとする青年の命。死の接吻のあとに正面を見据えた表情が、この世のすべてから解放された澄んだ表情に見えて胸がいっぱいになった。あ、この日初めて認識したんだけど、古川ルドルフは引き金を引いた後、目を開けたままトートダンサーに運ばれていくのですね…いつもトート見ていたから気が付かなかった。。

帝劇、梅芸と変化と進化をとげた古川ルドルフの集大成。もう見ることはできないんだろうな、という寂しさも感じるのだけど、それ以上に「素晴らしいルドルフをありがとう!」と晴れ晴れとした気持ちになった。

カーテンコールで「途中シングルになって、思ったよりも大変で」と仰ったときは「梅芸のことですね…」とあまりの正直さに笑いそうになった。(博多座のときはシングルでも思ったよりも大丈夫だったってブログに書いてたから!w) あとは次はルドルフではない役で、と言っていて、しろたんが「トートは?」→古「いや、それは偉い人が決めることなので!」とお言葉いただきましたが、ぜひぜひ古川くんのトートを見てみたいなと!思っていますよー!!

本当にお疲れ様でした!

 

 ⚫10/15マチネ

芳雄さんが絶好調すぎる。声量はんぱない。1階席だったったのもあったんだろうけど、声の圧がとてつもなく凄かった…。最後のダンスとか、全身の毛穴開いているんじゃないかってくらい興奮した。拍手がなかなか鳴りやまなくて、芳雄トートがマントをバサッと広げてようやく落ち着いた感じ。結婚式の場面では客席後方からステージに歩いていく通路の近くの席で、そばを通ったときのオーラに震えた。一瞬目の前で止まってくれたとき、心臓止まるかと思ったよ…。

蘭乃さん、見納め!梅芸の凄く良かった回に入ったからどうしてもその回と比べてしまうのだけど、うーん…1幕途中まで歌いづらそうだったかなぁ。表情はすごく豊かで可愛くて好きです!バートイシュルの場面は本当に可愛い。「鹿さん!鹿さん!」と上の台にかけ上がって座ったあと、下にいる成河ルキーニと目があったかと思うと二人でパカッパカッと鹿が駆け回ってるしぐさを現すように手をくるくるしてて、あまりのコミカルさに笑みがこぼれてしまった。「私だけに」は持ち直してくれて、良かった。「自!我!」というのをすごく感じる蘭乃シシィ。そりゃあゾフィーとそりがあわないっしょ~というのがすごく腑に落ちる。己の自我でハプスブルク家を破滅へと導くさまが圧倒的でした。

大我ルドルフ、美しかったー!!

不安な顔と国を建て直したいという志に溢れた顔が交互に現れて、ルドルフの不安定な心情がよく現されてた。トートから受け取った銃を悦の表情で見つめる大我ルドルフ、耽美…。死を決意したというよりは、死の魅力に取り憑かれたよう。そのあと死の接吻からの自死

ゾフィーの死」で涼風ゾフィーは事切れる前にフランツと言っていた。でもその前の歌終わりにもなにか呟いているんだよなぁ…読み取れず。帝劇では事切れる前にふっと微笑んだようなお顔をしていたのだけれど、中日では苦しそうな表情のまま。

可知さんをマデレーネ以外で初めて判別できた!嬉しい。私の目が正しければ、昆布のところは下手の女官、ミルクは最後一列になったときに最下手に、エーヤンは真ん中辺りに紛れてて、hassのあとに旗が落ちてきた後は真ん中辺りで旗を持って睨みつけている…はず…。女性アンサンブルさんはお化粧と衣装で全然違う印象になるから、本当に判別が難しくてだな。

1幕ラストの三重奏の万里生フランツがとても良かった。以前はもっと強い口調というか硬い声で女官たちに話しかけていたと思うんだけど、少し声が丸くなったというか、優しさを感じられる言い方になっていた。自分のなかでシシィとゾフィーのどちらを選ぶのか、必死に考えて、シシィへの愛を選んだのが痛いほど伝わってきた。

成河ルキーニ、好きだー。

un grande amore!!

トートとシシィの間に芽生えた愛について語っているようだけど、本当はシシィを自分に殺させてくれたトートと自分(ルキーニ)の愛だと思っていそう…。冒頭の昆布のところで成河ルキーニが棺の階段にいて、トートに腕を必死に伸ばして何かを取ろうとしている姿。これって悪夢のラストのシーンでトートから刃物を受け取るとことまったく同じなんすよね…ただ刃物があるかどうか。もともと成河ルキーニにはトートへの狂信的な愛を感じていたのだけど、やっぱり全てはそれなんだろうなぁ。悪夢の場面は舞台下手でトートとフランツの応酬には関心なさそうにしていた。ルキーニはトートとフランツどうなろうと関係ない、ただ刃物を与えてもらうことが目的ということか?刺した後にルキーニはトートに手を伸ばし叫ぶ。「un grande amore!!!」。トートに自分は愛されているんだとルキーニの壮大な思い違い。最期の場面、トートとシシィがキスをしている横で、自分の首に縄をかけながら嬉しそうな顔していた。「私も死に愛されている!」。そんな感じ。だけどトートはルキーニなんか愛していないよね。死後、ルキーニは安らかに眠ることができず、100年間も同じ質問を裁判官にされ続けているんだから。

あ、そういえばお見合いの場面、リヒテンシュタインとグリュンネ伯爵たちのところにふらーっと行ったと思ったら、臭いやつがやってきたみたいな感じで二人が鼻をつまんでて笑ったw

この回が蘭乃さんと芳雄さんの組み合わせが最後でして、カテコ3回目に芳雄さんから蘭乃さんをハグ!蘭乃さんも涙を拭っていたような。そして4回目のカテコでは一礼したあと、肩を組んでお手振りしてくれた。可愛かった~。

 

 ⚫10/15ソワレ

芳雄さんがやはり絶好調。マチネは1階だったからというのはあったと思うんだけど、2階席なのに声の圧を感じるって凄すぎでしょ…。体操室の場面、ドクトルの姿からトートに戻って椅子に横たわるときにシシィがつけてたコルセットを長い足で蹴落としていたところにときめいた← 

「私が踊るとき」の花總シシィ。トートに勝利を告げたくて、まるでトートが現れるのを待っていたかのよう。あーかっこいい。

大我さんのエーヤンがよく見えたような?あれ?2階だから?古川くんから引き継いだ?← 独立運動に対する不安と気概が交互に現れる表情が秀逸。闇広、芳雄トートの飴と鞭の加減がたまらない。「見ていていいのか?」と圧倒させたあと、「未来の皇帝陛下」と頬を撫でながら柔らい声(だけど断ることのできない圧力)をかける。それに乗せられる大我ルドルフの「我慢できないー!」。カフェの場面、前は「ハンガリー国王!!」と声高に言っていたと思うのだけど、中日はどちらかというと自分では想像もしなかった選択肢が出てきて、思わず口に出して言ってしまったという感じになっていた。あと以前は本当に独立運動に参加してよいのだろうか?と不安な表情が気づくと出ていて、「チャンスはないぞ」のところでようやく決断していたと思うんだけど、ソワレは階段を降りたときにはすで決心していた。革命家たちと握手するときの眼に意志を感じた。それでも革命中は不安な表情がどんどん出てきて、敗れた後に名乗るときの「……ハプスブルグ」が絶望に溢れてて。ママ鏡は「孤立無援」のところを頭を横に振りながら歌うのがもう…庇護欲掻き立てられる←。シシィの手を自分の頬に持っていき、少し抱きつくんだけど、花總シシィがその腕を手で掴んで離すんじゃなくて、指で外してたんですよ…。「触りたくもない」、そんな感じ。これは…辛い。

マイヤーリンクも美しい。芳雄トートにふわっと暗示?をかけられた後に無の表情になって舞う。はっと気がついて必死に「死」に抗おうとする。最後には銃を受け取って、死に魅せられたような笑みを浮かべてからの死の接吻。表情が失われるのが見事なんだよなぁ。

育三郎ルキーニが最高。キッチュのリプライズが、「嘲笑」を通り越して「憎悪」だった。ものすごく怖かった…だけどものすごく良かった…。そういえば、カフェの場面で芳雄トートが革命家たちとはけるときに、育三郎ルキーニの頬を触ってはけていったんだけど??私の幻想じゃないよね??(他の人のそういうレポを全く見ないので不安)。

お見合いのところ、マチネの成河ルキーニとどう違うのかな?と思って見てたら、リヒテンシュタインたちのところに行ったはいいものの、「何か変な奴来た」みたいな感じでシッシッと手であしらわれてた(笑) お見合いのとことか結婚式のとことか圧倒的に目が足りない!

涼風ゾフィー、2幕の歌い出しがオケとずれてヒヤッとした。ゾフィーの死の場面、マチネと変わっていた。事切れる前に「フランツ」とは呟いていないし、歌い終わりになにか呟いているんだけど「フランツ」ではないような…?

芳雄トートと育三郎ルキーニのラスト回。カテコ1回目のときに、芳雄さんが拍手のなか登場したと思ったら、はけようとしてた育三郎をハグしていった!

 

●10/16マチネ(井上、涼風千秋楽)

芳雄さんがこれでもかっていうくらい絶好調。最後のダンスの「おーーーーーーーーーーーれぇぇぇぇ    さぁーーーーーーーーアアアアアア↑↑↑↑↑↑」みたいな感じ。本当に絶好調。やっぱり絶好調。体操室の場面もノリノリで面白かった(誉めてる。「それはこの俺っd」「うぁぁぁぁぢがうっっ!!」とだいぶ食い気味に花總シシィが拒否してて面白かった(誉めてる。

ゾフィーの死」でね…涙が出てきた。妻としての喜び、母としての喜びを殺してただただ「皇帝陛下」を育てることだけを考えて生きてきたゾフィー。それなのに息子からは絶縁みたいな感じで言われちゃうし、あぁ辛い…。事切れる前には何も言わず、歌い終わったあとに何か言っている。やはり「フランツ」ではないような…。

独立運動の場面。「ハンガリー国王」と言って階段を下りる前ではなく、前に出てきて眼を閉じて顔をすっと上げて顔を戻したときにはすでに決意が固まっていた。革命家たちとの握手も固い。父親から蟄居を命じられた後の「父上……」が、もう…信じられないというような絶望を感じた。ママ鏡からのマイヤーリンクでも泣けた。言うてもわたしエリザ何回も見てるけど、涙が出てくることってほとんどなくて。いや、ほんとに大我ルドルフがとても良かった。シシィの手に頬を当て、少し抱きつくけど、シシィに外されることなく落ちた手。その手を信じられないように見つめ、両手を抱え込んでの「ママも見捨てるんだね」。マイヤーリンクで銃を受け取った瞬間に悦の表情で愛しいような手つきで触ってから、すっと何かを決意してからの死の接吻。いつもより長めだったような?その後の無の表情。あぁ、美しい。

葬儀の場面でトートに死なせてくれと願ったのに断られたあと、花總シシィ笑っていた。声に出して笑っていた。そしてルキーニに写真を撮られた後の絶叫。ぞわっとした。

あとはやっぱり成河ルキーニが最高でしてね…。ミルクの「さぁ!」と「今っ!」のあの歌い方が最高じゃない??市民を嘲笑いながら、火に油を注ぐことを楽しんでいるような悪い声…!痺れる。育三郎ルキーニのミルクは市民と同じ側にいる感じがするんだよなぁ。市民と同様に「偉いやつら」に怒りを感じている。同じ「さぁ!」「今っ!」という歌詞なのに憎しみをとても感じる。Wキャスト面白いなぁ!

そういえば「夜のボート」の終わりに口笛を吹きながら登場したときは、「お、お前…!!」ってなったよ(誉めてる。

カテコでは涼風さんと芳雄さんからご挨拶。涼風さんが涙声になりながら「私がカンパニーで一番年上なんですけど、皆に支えてもらって…」と。そしてこの日の公演にはいない蘭乃さんやしろたんなどのプリンシパルに感謝を述べて、「そしてもう一人の素晴らしいゾフィー様に感謝申し上げます」で私の涙腺崩壊。芳雄さんからは「いつもは早く終わらないかなって思うんですけど、今日は終わらなければいいのにと思いながらやっていました。」「ルドルフで初舞台を踏ませていただき、トートとして帰ってくることができました。トートの次にやる役はありませんので、ぜひ!次もトートでお願いいたします!」とお言葉いただきました!観客の\フーーーーーーー!!!!/という歓声と盛大な拍手。

カテコ3回目では芳雄さんから花總さんをハグ!の後に花總さんが芳雄さんの首を「なんで先に終わるのー!!」って感じで絞めてたww 5回目のカテコでは芳雄さんがガバッと花總さんを熱い抱擁。幕が下りる間際には投げキスもくれました~。

芳雄さん、涼風さん、本当に本当にお疲れさまでした!!!!

そして成河さん見納めだったのだけど、こんなに素敵な役者さんに出会えてとても楽しかったです!!残りの公演も頑張ってください!

 

エリザベートの長い長い旅路が終わりを迎えようとしていますね。。。どうぞ最後まで無事に駆け抜けられますように!!!