ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

2021年現場振り返り

明けましておめでとうございます。

とてつもなく久しぶりに書いている。生きています。

色々な要因から観るもの・行くものを選ぶようになり、観劇数はかなり減ってしまったな~と思っていたけど、予想よりも減ってなくてびっくりした。あれ?気持ち的な問題だった??(※2018年:舞台42作品 83公演+コンサート12回→2019年:舞台27作品 72公演+コンサート7回→2020年:未集計)

記録をつけておくほうが後々の自分のためになる(感想漁り)ので、時間を見つけてきちんと書いていこうというのが今年の目標です。2020年のも、まとめだけはつけておこうと思ってます。

 

<22作品56公演>

特に好きだった作品はこちらですかね↓

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●「INSPIRE陰陽師

演出:山田淳也。年末年始の期間だけ日生劇場で行われた公演。古川くん回を観劇しました。私は!もっと!!とんちきを!!!期待していた!!!!正月にとんちき成分を摂取しようと心づもりをしていたら、真面目に作品作られていて肩透かしを食らってしまった。

 

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「スルース」(11)

演出:吉田鋼太郎。緊急事態宣言とともに幕開けした本作。本人も言っていたけど、もっと沢山の人に観てもらいたかった。柿澤さんと鋼太郎さんの2人だけの濃密なストプレ。パワーバランスがシーソーのように移り変わっていくのが見もの。名古屋公演の大楽観劇した時は、初見の方が多かったのか「あの」場面で「おおっ……」と観客が声を漏らしていたのが印象的だった。本当に見事でした!!

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宙組「アナスタシア」

梅芸版ラストはただのアーニャとしてディマと2人で生きていくという印象だったのが、ヅカ版は「家族」の歴史のなかにアーニャとディマが加わったという感じだったかな。「Love、Home、Family」の3つが揃っているのを明示していたというか。1幕ラスト、ディミトリが残ってJourney to the pastを歌い出したから「えっ!?」とびっくりしたんだが、アーニャが戻ってきてデュエットで終わった。ディミトリとアーニャでこの過去を探す旅の意味が違うんだなぁと思ったり。そして和希さんのリリーがめちゃくちゃ好きなやつだった。押しの強さが良い。男役の方の女役(?)は好みにはまること多いなぁ~。

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●「パレード」(2)

演出:森新太郎。初演は仕事で泣く泣くチケットを手放してしまい、再演されるのを待っていました。しんどい。紙吹雪が舞う情景の美しさと反比例するようなグロさ。内藤くんのフランキーがずっと真っ直ぐで。レオが連れ去られたとき、他の人は自分達の行動に疑問を持っているのに、彼だけは真っ直ぐに自分の正義を信じていて。最後のパレードの場面、晴れやかな顔をしているのを見てこちらが動揺してしまった。悲しみよりも動揺というか衝撃が強かった…。そしてラストのスネアドラムの音が怖すぎて「やめて…!やめて……!!」と心の中で悲鳴を上げていた。しんどいけど、これは人間が背負うべきトラウマ…。

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●「アリージャンス」

演出:スタフォード・アリマ。はまめぐさんと海宝くんのタッグ強かった。子の2人の姉弟喧嘩、どちらも負けない。全力で殴り合ってる。めぐさんの「Higher」が圧巻。情景が鮮やかに描き出されて、ケイの心情とリンクして揺さぶられる。凄い…。ショーストップでしたね。海宝くん、もっとホリプロ作品出てくれないかな~~~。

 

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●「ウェイトレス」

オリジナル演出:ダイアン・パウルス。キャストの妙だなぁ~適役がきちんとキャスティングされてる感。おばたのお兄さん、期待以上の働きだった。エマちゃんのドーンが可愛いかった!予想以上に楽しめた作品。しかし内容が内容なだけに「キュートでポップな」と打ち出したのは悪手では…?いや、キュートでポップではあるんだが。。

 

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●「スリル・ミー」(6)

演出:栗山民也。万里生×新納、成河×福士、松岡×山崎と3ペアでの再演。それぞれ2回ずつ観れたけど、本当は公演最後のほうに各1回ずつ観る予定が途中で中止になっちゃったのが…クッッッ。各ペアの感想はきちんと書きたい(と言いつつ前回のスリミも書けていない

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●「モーツァルト!」

演出:小池修一郎。こちらも途中で中止。古川くん回を1回だけ観れました。祐様出てきたとき、オメデタイ気持ちに駆られて拍手しそうになってしまった。トップスター様がピンスポ登場した感覚というか、マツケンサンバマツケンが出てきたような感覚(?)。古川くん、前回死にそうになりかけてて心配してたんだけど、安定していて歌もきっちり歌いあげていて成長を感じた(何目線)。晴香ちゃんのコンス、色気が足されて魅力的だった!

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●「メリリー・ウィー・ロール・アロング」(2)

演出:マリア・フリードマン。これは元基くん好きになっちゃうやつ。1回目観たときもこの後の人生、平方フランクは親友たちと作品を作り上げそうだなと思ったけど、ラストが最初に繋がっているのを知ってから観た冒頭、やっぱり彼はこの後チャーリーたちに会いに行くと強く感じた。人生は選択の連続で、過去を振り返って「あの時もし…」とifを考えるとキリがない。でもその選択は今この瞬間にも起きていて、平方フランクは次に進むための選択をしたんだなと思えた。

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●「レ・ミゼラブル」(6)

内藤マリウス(以下、みりマリ)メインでチケット取りました。私の中でBest of マリウス。それくらい心奪われた。あ~~~もう1期やってくれないかな…。こんな刺さるマリウスに出会える気がしない…。以下抜粋

6/12:ばっちアンジョ光っていた…初アンジョのときと比べ物にならないくらい逞しさや精悍さが増していた。そしてみりマリの素晴らしさ。パレードで傷痕残された身なので、今期のレミはみりマリが観たくてチケ取ったんだが期待以上の素晴らしさだよ。芝居が刺さる

6/14:おのだアンジョ、短髪似合う。高潔な印象。ガブ死で一気に精神が崩れてしまっていたけど、前期もあんなに砦の上でへたり込んでた…??

6/20:今日もみりマリに心奪われる回。プリュメ街でエポとぐるぐる回ったとき、前はエポを雑に放り出した感じがあったけど、自分が遠心力使ってぽーーんと離れていったのが可愛かった。ばっちアンジョ、いつも以上に光っていて、熱量もとてつもなく高かった。発光した熱で自らを焼ききったような、そんな最期だった。半身を翻して落ちて行くさまが鮮烈。

7/23:木内アンジョ、1ヵ月半ぶりくらいに観たんですがいつの間に纏う空気がこんな凛々しくなっていたんです!?前はこの砦すぐに落ちてしまうなと感じたのに。最期まで炎は赤々と燃えていたアンジョだった…。みりマリとふうかエポの恵みの雨があまりにも切なくて痛くて。エポを抱くみりマリの腕を力の限り握りしめて、満面の笑みのふうかエポにぼろ泣きした。

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●「ジーザス・クライスト=スーパースター in Concert」(6)

最高の夏だった。東京公演中断したけど、復活できて良かった。マイケルKリーのジーザスとラミンのユダをキャスティングしてくださった偉い人、ありがとうございます!!!!!!!!マイケルジーザスのゲッセマネを浴びることができる人生ありがとう。「人間になりたかった神」という印象かな?どうやってもカリスマ性を隠すことができない。柿シモンはそんな彼を純な心で崇めている感じ。マイケルジーザスに胸を手で押し当てられて退けられた柿シモンが捨てられた子犬みたいだった。

7/17:カテコでアンサンブルさんたちがバウしてるのを後ろで待機してるとき、糸巻き巻きみたいに唐突に手をぐるぐる回して遊びだしたと思ったらセリンダも一緒にやってくれてたwセリンダありがとうw

7/26:ジーザスがユダにストール渡すところ、柿が感極まったのか歌えなくなってる(ワンフレーズくらい?)のを観てびっくりして、ジーユダの記憶がない。あれは素…だよね…?

7/27:シモン曲前にカヤパ達を追い出す場面、前はオラついてるだけだったのが昨日はカヤパの胸についているブローチを指で突いてて、今日はシャツの襟を仰々しく整えてた柿シモンシモンの曲、キー高いところも気持ちよく伸びてたし「and ever」を抜かしてロングトーン決めるのもスカッとする。対してラストサパーのときの甘めな声も良くて、好きが募る。

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●「リボルバー

演出:行定勲。久しぶりのやっさんの舞台でしたが、演出的に気になるところが多々ありで「うーーーーーん」という感想。現実パートと過去パートが交錯するのは演劇的にも全然ありだし、演劇のいいところだと思うんだけど、その使い方がなんか中途半端に感じた。完全な傍観者でもなく、微妙に当時の人と交わるんだが、微妙すぎて「それいる…?」感が残る。あと笑いを取るためと思う会話もスンッてしてしまう(これは好み)。(交錯が微妙すぎて「これは某番組のミステリーハンターが問題出すときみたいだな」といらんこと考えてしまった(ニュアンス伝われ))。伝えたいことはラストの言葉だと思うんだけど、明言されちゃうとうーんとなってしまう(MAのラストほどじゃないけど)。星月夜について冴がテオと一緒に熱く語る場面、冴のポジションがいまいちわからんかったな。現実と過去が混ざった状態だとは思うんだけど、現実の冴は誰に向かって語ってるの?とか色々考えてたら、パンフで演出家に「考えるよりもまずは感じてほしい」(意訳)と言われており、サーセンとなった。もちろん感じるだけで伝わることもあるんだけど、伝わってこなかったから考えちゃったんだろうね。やっさんのフィンセントは苛烈だったなぁ。エピソードとしては聞くことあったけど、それを生身の人間でやられるとそりゃゴーギャンも出ていくよ…と実感した。厚めの衣装着てるとわかんなかったけど、やっさんいっぱいごはん食べて健やかに…と思わずにいられんかったよ…過去パートのメイン2人の芝居の熱量が高くて、現実パートとの温度差が大きかったように思えるんだけどそれは狙っているのかそうじゃないのか。

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●「王家の紋章

演出:荻田浩一。海宝メンフィス×さーやキャロル×元基イズミル×聖子アイシス。海宝くんのメンフィス、ほんとに存在してた。役が役だからどういう気持ちで観ればいいのか定まらないかと思ったけど、普通に観れた。しかし、帝劇初主演がメンフィスって???と誰しもが思うのでは。元基くんの滲み出る苦悩と色気がたまらんな。あと聖子さんのアイシス強すぎて、頭に残るのはアイシスの曲。この4人の4重奏の厚みがこの舞台のメインでしたね。まさかこれがさーやを観る最後になるなんて思いもしなかったよ。さーやがミュージカルで輝く姿はずっと記憶の中で生き続けます。R.I.P.

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●「検察側の証人」(2)

演出:小川絵里子。初めましての小瀧くんが凄く舞台映えする子だったし、叫んでもちゃんと台詞が聞き取れるしでとても良かった。たまに役者でネタバレ(「この役者はこういう役をやることが多い」という意味)することあるけど、小瀧くんの場合はそういう先入観なく観れて楽しめた。最後の場面に至るまで、ちゃんと最初から地続きになってたので「そういう人間」と納得感。成河さんのマイアーズが自分達が勝つようにもっと強行手段を使うのかと思ったけど(←わたしが役者に抱いてる先入観)、検察側も弁護側も"事実"からそれぞれの正義のもとに道筋を描いていたな。それぞれの陣営が知らない事実を聞くたびにざわついているのが人間臭くて良かった。特にジャネット役の那須さんが一喜一憂してて思わず目が向いてしまう。結末を知った上で観ると、瀬奈さんのお芝居痺れるな…特に冒頭。舞台の高さがかなり低く作られていて、最前席の床の高さとかなりフラット目に作られてた。ほぼ同じ高さに作って、客席を陪審員に見立ててるんだなぁと感じた。1回目は2階席だったので傍聴席の感覚→2回目は1階席で陪審員の感覚と2度美味しかった。

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劇団四季オペラ座の怪人」(2)

前日にチケット観てたら前方席が空いていたのでサクッと取ってみたら楽しくて、2回目観るなら2階席前方!と意気込んでチケ取りしました。飯田ファントムの低音の響きが好みで、岩城ファントムはたまにがなりを入れて歌ってて「はい、好きです」となった。演出も劇場ならではで冒頭からめちゃくちゃテンション上がる。

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●「Jack th Ripper」(2)

演出:白井晃。1幕のダニエルとグロリアの話が冗長に感じて、アンダーソンの「まだ続くの?」的な感情に全力で同意してしまった。その分2幕の畳みかけが凄かったし、ラストはカオスだった。松下くんは多分初見だと思うんだけど、松下アンダーソンめちゃくちゃ良かった!!今後も観ていきたい役者さんリストに入ったよ。エリアンナちゃんのポリー素敵だったし、万里生さんのタイプライター打つのが上手かった(打つ音が違う)。

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●「NEWSIES」(2)

演出:小池修一郎。2020年全公演中止を経ての今回の上演。2回目観たときは公演終盤だったけど、熱量がめちゃくちゃ上がっていて「これだよ!これ!!!」と私のテンションも上がりまくった。大我さんは歌えるし踊れるし、あのビジュアルだしで大人数の舞台でもどこにいるかわかる光る感じが良きでした。咲妃さんは信頼しかない方ですが今回も素敵だった~~。そして松葉杖ついてるのに周りのダンスと遜色ない体のキレを魅せてくれるの、春にタイプライター打ってた人と思えないんだけど。若手の登竜門になる作品になってほしいなぁ。

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雪組CITY HUNTER -盗まれたXYZ-/Fire Fiver!」

作品ファンや一般層でも話題になっていたけど、個人的にはあんまりハマらなかったなぁ~という感じ。ショーはとっても満喫した。「Fire Fiver!!!」が頭の中にしばらく残ったw

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●「オリバー!」

佑玖オリバー×臣ドジャー回を狙って取りました。めぐさんナンシー圧倒的。子役ちゃんたちの活躍目覚ましいけど、個人的に話は合わなかった。出自でオリバーは救われるけど、ドジャーや他の子たちは??と重苦しい気持ちになる。

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●「蜘蛛女のキス」(2)

演出:日澤雄介。2回ともばっち回。1回目観たときはどうにも理解できなくて、蜘蛛女がトートみたいだな…という感想しかなく。2回目はそういう前提で観たらなんとなく話の内容が入ってきた、と言う感じだった。ミュージカル版は蜘蛛女のショータイムみたいな雰囲気あったけど、ストプレってどういう風にやってんだ?という疑問。ストプレあったら一度は観に行きたいかな。

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●「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」(3)

演出:高橋正徳。はーーーーーしんどい。万里生×元基ペア 2回、太田×牧島ペア1回。初演は一回しか観れなかったけど、話の流れがわかった前提で観ると解像度があがってしんどさ増した。バタフライで万里生アルヴィンの表情が徐々になくなっていく様子とか、最後にアルヴィンが語る様子を元基トムが悲しさとか苦しさとか色んな感情が渦巻いている「何故…?」という眼差しとか。まりげんペアは祝福を与えると同時に呪いをかけてて、おおまきペアは呪いをかけるのと同時に祝福を与えてる感じ…?うーーん、逆かな…?人生、完全なる救いも完全なる呪いもないのかなと感じた。

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●「フィスト・オブ・ノーススター」

演出:石丸さち子。あーやユリアと福井ラオウが強すぎた。これ2人の話ではなく??というくらい個人的にはケンシロウの影が薄かった。アンサンブル強いから、リンちゃんのところの曲とかめちゃくちゃ良かった。さち子、ワイヤー使うの楽しくなっちゃってたくさん使っちゃったんかしら?と思ってしまうぐらい使ってたな。逆に迫力落ちてる気がしたけど大丈夫だった?期待値そこまで高くなかったからか、観劇後は何だかんだ楽しかった~という晴れやかな気分に。

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2022年に入ってまたもやころなの波が出てきていて、中止や中断もまた出てくるのかな…と不安な幸先ですが、皆様にとっても健やかな1年となりますように。