ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

「ナイツ・テイル -騎士物語-」@帝国劇場 2018/8/6マチネ

チケット取れないかと思ってたけど、一般で電話かけ続けたら取れたー!!奇跡!!久しぶりにあんなにリダイアルしたわ笑

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演出:ジョン・ケアード、脚本:ジョン・ケアード

作詞・作曲:ポールゴードン、日本語脚本・歌詞:今井麻緒子

出演:堂本光一井上芳雄音月桂上白石萌音岸祐二大澄賢也島田歌穂、他

 

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ミュージカルって再演多いから、新作ってワクワクする。原作はジョヴァンニ・ボッカッチョ[Teseida]、ジェフリー・チョーサー[騎士の物語]、ジョン・フレッチャー/ウィリアム・シェイクスピア[二人の貴公子]の3作品をもとに、光一くんと芳雄さんの2人を念頭に制作されたとのこと。

 

以下、ネタバレあるよ。

 

STORYに「艱難辛苦を経て再会した2人は、どちらがエミーリアを得るにふさわしいか男か、愛と名誉そして生死を賭けて決闘を挑むのだった―。」ってあるとさ、2人の男が苦しみ悩みながらも愛のために闘うっていう壮大なお話かと思うじゃないですか?わたしはそう思ってました。でも蓋を開けてみたら、美しい2人の男が1人の女性を巡って争うけど、超ポジティブに物事を捉え続ける悲壮感のかけらもない面白ミュージカルでしたw

・萌音ちゃん演じる牢番の娘「背の低い方よ!」(光一くん演じるアーサイトを指して)

・桂ちゃん演じるエミーリア「あんなにハンサムでなければ!」(アーサイトについて)

すげー当て書きww 「そうだねww」という感想しかないw

基本的に一目惚れする人たちしか出てこない。そしてその思いのまま行動に移すから、話がすこぶる明解。牢に閉じ込められても超ポジティブだから楽しんじゃうし、エミーリアを先に見たのは自分だって小学生のように言い争うし、生死を賭けて決闘する前夜に飲み明かそう!って両陣営で酒盛り始まるし、パラモンとアーサイトは生きてるの楽しそう。これは喜劇なんだと思考を切り替えたら楽しめた。

舞台セットは鳥の巣のような囲い。その上で演者が待機していて自身の出番がくる形式で新鮮だった。オケだけではなく、和太鼓も加わっていたのでシェイクスピアの物語だけどどこか日本を感じる音楽だった。美しい旋律だったけど、個人的には耳残りが弱かったかな。それにしても照明の美しさは本当に素晴らしかった!!!セットがシンプルな分、照明が色鮮やかに映えていた。2階A席で特段推しがいるということもなかったので、あまりオペラも使わず全体を観ていたんだけど、本当に美しかった~。あと流れるような盆の使い方が良かった。

 

光一くんは思った以上にミュージカルの歌唱に寄せていた印象。ただ歌に少し癖が残っていたので、ちょっと言葉が聞き取りにくかったのが正直なところ。だけど芳雄さんとの声の相性は凄く良かった!!そして芳雄さんは相変わらずの歌うまお化けでした。わたし芳雄さん観るのいつぶり…?もしかしてエリザぶり…?まじで?と思って公式サイトの出演歴確認したら、ギャツビーも観てたし、なんなら今年の黒蜥蜴も観てたわ。ごめんごめん、記憶に残ってなk(自粛)

ダンスミュージカルと銘打っていたのもあり、光一くんはキレキレに踊っていてさすがだった。芳雄さん、踊ってた…?あまり記憶に残っていないのだが← ダンスは光一くん、歌は芳雄さんと見せ場を作っていたということなのかな。

ただちょっと一言申し立てたいのが、歌穂さんの!歌が!あまりにも!!少ない!!!勿体なさすぎるぞ!!ゴラァ まじ贅沢使いすぎんぞ…。歌穂さんヒポリタの気品溢れる美しさ素敵だった~。桂ちゃんはフランケンのときよりも曲の音域が合っていたのかとても良かった。ヅカの男役さんは手足が長いのもあって、ゴールドのドレスから伸びる腕の長さに見惚れた。萌音ちゃんはとても可愛らしかったけど、我を忘れて狂ったように踊る場面はとても惹き付けられた。それにしても芳雄さんとの身長差がえげつなくて、恋人というよりも娘かな…?と思うほど。

 

一幕ラストがドルガンチェの馬*1だったという呟きを見てしまったがために、演者が豪華なドルガンチェの馬に見えてしまったよ('ω') めっちゃドルガンチェの馬。

 

ナイツテイルの劇中で一番衝撃を受けたのが、牡鹿。松野乃知(読みは"だいち")さんは元 東京バレエ団のお方とのこと。舞台に出てきた瞬間にその神々しさと美しさに目が離せなかった。神聖な牡鹿そのものだった。凄かった。わたしのオペラは牡鹿ロックオン。

 

演者ありきの作品だから、主役2人が揃わないと再演は難しいだろうなぁ。

軽やかな喜劇でした!

 


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*1:ミュージカル「HEADS UP!」という皆に観てもらいたい作品の劇中劇