ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

「マタ・ハリ」@東京国際フォーラム 2018/2/3マチネ

ワイルドホーン全開の曲を歌いあげる役者!美しい柚希さんのマタ・ハリ!目も耳も楽しめた~~!!!

加藤くんはアルマンとラドゥーの2役を役替わり、かつアルマン・ラドゥー・ピエールがそれぞれWキャスト。なのに公演期間が2週間。み、短い…!!頭悩ませながらチケット取った。ちなみに初日の組み合わせは東京公演で1回きり。

 

・2/3マチネ:アルマン:加藤和樹、ラドゥー:佐藤隆紀、ピエール:西川大貴


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脚本:アイヴァン・メンチェル、作曲:フランク・ワイルドホーン、歌詞:ジャック・マーフィー、オリジナル編曲・オーケストレーション:ジェイソン・ホーランド、訳詞・翻訳・演出:石丸さち子

マタ・ハリ:柚希礼音、パンルヴェ栗原英雄、アンナ:和音美桜、ヴォン・ビッシング:福井晶一

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国フォのB席って個人的にあまりいい思い出がなくて、2016年スカピンもB席だったんだけど、「あっちの方でお芝居やってる」というか、お芝居の"密度"が3階一番後ろまで届いていなかったように感じてしまって。それでもお財布事情から今回もB席を取らざるを得なかったんだけど、とっても良かった!ワイルドホーンの曲ってこうだよね!!!!と興奮しまくってた。

冒頭のアンサンブルの曲、歌声が変に響いて全然歌詞が聞き取れなかったのは音響のせいです?(それ以降は気にならなくなった)。う~ん、聞き取れなかったの悔しい。

 

暗い世界に炎のような輝きを放つ柚希さん演じるマタハリの美しさよ。引き締まったウエストから背中のラインが美しいし、手足も長いからオリエンタルな衣装が映える映える。そして「寺院の踊り」の素晴らしいこと。

マタ・ハリは(略)自分もシバ神にダンスを捧げるようになったといいます。そこから始まった踊りですから、彼女にとってそれは、聖なるものであり救いとなるもの。 

パンフレットでの柚希さんの言葉。そう!そうなんですよ!!衣装の露出が多いから、妖艶な踊りなのかな?とイメージしていたんですが、男性に媚びるようなものではなく、むしろとても神々しい。ヅカ出身の役者さんって皆さん姿勢が美しいけど、柚希さんも肢体の使い方が美しい。I字になるところとか惚れ惚れしちゃった。こちらの動画の冒頭の踊りですね↓

 

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ビリーエリオットのウィルキンソン先生役で柚希さんは一度拝見していたのですが、失礼ながらワイルドホーン氏の難易度の高い曲たちをここまで歌えるとは思っておりませんでした(ごめんなさい、殴らないでください)。1人の女性として強く生きる姿が本当に美しかった。2幕ラストの歌を歌いきった後、客席から大きな拍手が送られたけど、それがピタッと止まって暗転してからブワーーーっとより大きな拍手が巻き起こってた。わたしもそうなった。

 

加藤くんはほんとに傷だらけで地面を這う姿が似合う(誉めてる)。キラキラした青年からズタボロになる姿まで楽しめます。加藤くんは観るたびに歌がうまくなってる気がするぞ。加藤くんの感想がこれだけで大変申し訳ないのですが、今回何といってもシュガーが最高すぎて震える。シュガーって歌うまいじゃないっすか。やっぱり歌うまいんですよ。歌っていないときの声も最高。良い声。シュガー大佐に惚れない人いる??はぁぁぁぁぁぁほんっと歌うまい。ワイルドホーン歌うシュガー堪んねぇ。「TEN THOUSAND(一万の命)」最高。

そんな2人が歌で殴り合う曲があるんですよ。「MAN TO MAN(2人の男)」っていうんですけど、最高なので皆さんぜひ観に行ってください。シュガーの声量に加藤くんが負けていなかったのが凄い。

ゲネの映像にこの曲がなかったので韓国ver.探しちゃったよ。

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韓ミュのPV映像~~。凄いよね、ミュージカルの曲でPV作っちゃうんだよ?東宝もやろうか(どさくさ)。このPV映像より、生で聴くほうがめちゃめちゃいいです。ワイルドホーンの楽曲の圧をみんな生で感じてくれ。

 

脇を固める役者さんも歌える人ばかり。和音さんも福井さんもめちゃくちゃ良い~~。福井さんの「TO CATCH A SPY(捕まえろスパイを)」かっこいい。あとめちゃくちゃダンスが上手い人がいるなと思ったら乾さん!!どうりで目が追っちゃうわけだ。あと遠山さんは遠くからでも一発でわかるお顔の濃さ。

 

初日はカテコ写真OKだったので撮ってみたけど、3階席&私の携帯の限界がこれなので雰囲気だけ。ワイルドホーン氏とメンチェル氏も観劇していたので、カテコで登壇してご挨拶してくれました。 


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最後にちょっと演出について(ネタバレあるよ)

 

・フランス、ドイツと場面が変わるときに、それぞれの国旗のカーテン(?)で表していたのがムムム。そこは国旗がなくても観客は分かるんじゃないかな?軍服の色も違うし…もっと観客を信頼してくれ~~と思ってしまった。

・ピエールを諭して、自らもパイロットとして戦地に赴くアルマン。…の後ろでセットにプロペラつけて主翼が脇からでてきて合体。戦闘機の出来上がり!いやいやいやいや、それはなくてもいいと思います…!!妙にリアルなセットを組むと逆に安っぽく見えちゃう気がする。あそこは観客に想像させる演出にしてほしかったなぁ。

・マタのお家の屋上として使っていた高く組み上げたセットの上でアンサンブルの人が常駐(言い方)していたんだけど、3階席だとよく見えなくて残念だった。でも戦場の場面では戦死した兵士、日常の場面では佇む青年と場面場面に表していたのかな?

・ラドゥーの家にマタが訪ねてくる場面。マタに迫っているところを、扉の向こうから見てしまう妻。そして三下り半をつきつける妻。ここ、すごく2時間サスペンスドラマだったw 「ラドゥー、後ろ後ろ!」って頭の中で声かけちゃって、マタとラドゥーに集中できなかったww

 

 

役替わりであと2回観劇予定。加藤くんのラドゥーがどんな感じになるか楽しみ~~!