ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

「ロミオ&ジュリエット」@ACTシアター 2017/2/11マチネ

幕が開いてから中4日以上観劇を空けたことがなかったようで、初めて中6日空けたら木曜あたりから体がRJを欲していた…なにこれ中毒症状なのかな…。

東京公演の終わりが見え始めて寂しいけど、舞台がどんどん良くなっているので楽しい面白い。

 

2/11マチネ:古川、木下、矢崎、小野、広瀬、大貫

 

古川くんと広瀬くんの組み合わせがわたしの観劇スケジュール上、この日で最後だっていうことに気が付いて、衝撃だった。梅芸の土日、なんで古川・広瀬の組み合わせがないのよ…?ダンダンッ 主催者出てこい!!(輩

 

広瀬ティボルト、すごく良くなってる…!!歌の高音部分も出るようになってる。ジュリエットを想っているときは優しく切ない歌声。家に突然パリスが求婚にやってきたときの表情、すごくいい。「ついにこの日が来てしまった」、「諦めなければならないのか」、「でもジュリエットを愛している」、っていう心の中の嵐が観てとれて切なくなる。それもあって決闘の場面でのモンタギュー家との争いのときは憎しみに溢れかえっている。これは彼の「歪められた正義心」なのか。「自由に人を愛する権利など『ない』…!」の叫びが辛い。

 

矢崎ベンヴォーリオ。良い(何度でも言う)。好き(何度でも言う)。一幕冒頭の「ヴェローナ」とか「世界の王」で、他の若者は争いあっているのに一人どこか地に足がついているというか余裕があるなとは思っていたんですが、踊り始める前のあの表情が好き。「仕方ねぇな」「めんどくさいけどやるか」って表情に加えて、首の後ろを指でぽりぽりって掻いていて、余裕綽々な感じにときめいてしまった…!!

決闘の場面でマーキューシオが殺され、ロミオがティボルトを殺した後の「代償」。これまではどちらかというと代償や裁きを求める両家の親に対する"怒り"を感じていたのですが、今日の矢崎ベンは怒りももちろんあるんだけど、マーキューシオの死の悲しみの奥底に沈んでいて、そして親友が人を殺してしまったことへの衝撃と悔しさとこれから自分たちはどうなってしまうんだろうという不安が合わさって涙声の叫びで。ぐっちゃぐちゃのベンヴォーリオの心が、とても苦しかった。ロミオをぐっと抱きしめて励ましているように見えていたけど、本当はロミオを抱きしめなきゃ自分の心も壊れそうなくらい彼も不安になっていたのかなと思うと辛くて泣きそうになった。右手で双眼鏡持ちながら(片手で持つ派)、左手は拳を握りしめていたよ…。

その流れからの「どうやって伝えよう」だったので、すごく胸にきた。辛くて苦しくて、また泣きそうになった。そしてここでも左手の拳を握りしめてた。

 

木下ジュリエットはロミオがヴェローナを追放されたあとから、少女から"女"になっている。薬を飲む前の表情、ジュリエットの強さが出ていて好き。

 

古川ロミオ。益々良くなっているのでは。バルコニーで携帯持ってないのと言われたとき「持ってないの……まじ…」って答えてたの可愛かったw

ロミジュリって舞台上から発せられるエネルギーを観客が受け止める熱気溢れる舞台だと思うんですが、ロミオと死の場面は観客のエネルギーを吸いとられているんじゃないかってくらい濃密で壮絶で。観客がその一点のみに集中している緊迫感がある。ものすごく疲れる(良い意味で)。古川ロミオの苦悩や不安にこちらも苦しくなる。美しいのに苦しい。大貫さんの死との組み合わせがとても好き。

 

 そういえば最初の両家の母親たちによる「憎しみ」のとき、「死」が中央で舞っているんだけど、そのときの振りでこのロミオとの場面と同じ振り付けってことに今更ながら気がついた。この古川くんと大貫さんの舞台写真の振り付け↓

 

 

あとロミオが「憎しみ~エメ」のときの「二人は引き離せない」のところでやる両手を組んでから真横に腕を引き離す振り付けを「僕は怖い」でロミオと死がやっていて「うぉっ…」ってなった。

観れば観るほど新たな発見が…

 

後から追記するかもだけど、とりあえずupしておく。