ただの備忘録

現場を振り返ることを枷にして記憶の定着を図る。つまりただの備忘録。(主に舞台の感想)

「髑髏城の七人 season花」@IHIステージアラウンド東京 2017/4/8ソワレ、5/6、6/4

噂のぐるぐる劇場行ってきました。事前番組や先行して観劇した方の感想を見てはいましたが、やはり実際に体感しないとわからないものですね。

この記事を書き始めたのは幕が開いて早々だったんですが、気付いたら1か月過ぎ…そしてあっという間に千秋楽を迎え、何なら鳥が始まっている…下書き置いているうちに文章が熟成すればいいのに。

ほぼ一ヶ月スパンで計3回観劇しました!(狙って取れた~vv)

演目の内容的に殺陣がふんだんにあるのですが、回を重ねるごとにスピードも迫力も増していた印象。観劇後には「ソンハーーーーーーー!!!!」と叫びたくなる。声に出して叫べないから毎回ツイッターで叫んでる←

 

まずは劇場について(色んな人が書いているけど自分メモ的に)

・周りに何もない!まさに関東荒野…!私はゆりかもめの市場前駅で降りたのですが、自販機すらない。ゆりかもめ豊洲駅の改札前にセブンがあったので、豊洲駅から移動されるかたはそこをご利用になられたら良いかと思います。駅を挟んでステアラの反対側にはこれまた話題の豊洲市場がガランと佇んでおりました。豊洲市場に移設されてたら、ここらへんももうちょっと栄えてたのかなとか思ったり。

・市場前駅から2~3分で劇場に到着します。が、外観は劇場というより、圧倒的倉庫感。客席がある棟はでっかい倉庫、ロビーがある棟は併設された小屋…。おいおい、新劇場なのにこれかよと思ってたんだけど、どうやら2020年には取り壊しが決まってるんですね。納得。

・入らなくてもわかる、ロビーの狭さ。入り口左手にカフェ、奥に物販スペース、2階にトイレ。残りのスペースにわらわらいる人々。ACTはまだ赤坂っていう土地柄、スペースが狭くなるのは理解できるんだけど、こんなに土地があるのになぜ…と思いますよね。でもこれも取り壊し前提ならしょうがないのか。

・客席は傾斜が緩やか。2列前くらいに体格のよい方が座るともう見えない。「回る客席」という構造上、客席の傾斜をつけるのは難しいのかなとは思うんだけど、舞台手前にいる役者が見えなくなるのはほんと辛い。どうにもならない悲しさ。

→2回目は25列目だったんだけど、通路後ろなので視界が遮られることもなく快適だった!!演目的に男性のお客さんも多いから、もし選べるのなら25列目はお勧め。前方で埋もれるなら25列目を選ぶ。

・客席暑い。上演し始めたら空調が効きだすんたけど、開演前はものすごく暑かった。上着は脱ぐべし。夏とか大丈夫なのかな…?とすでに鳥髑髏が心配。

・思ったよりぐるぐる回る。時計回り、半時計回りどちらにも動く。乗り物酔いはあんまりしない方なのですが、2幕中盤からなんかふわっとしてきてしまった。

 

髑髏城は以前WOWOW で放送していたワカドクロ(2011年)とアカドクロ(2004年)を見ていたので、ストーリーなどは把握していたのですが、やっぱり生は迫力が違うし、ちょこちょこ演出が違う。

 

捨之介:小栗 旬 / 蘭兵衛:山本耕史 / 天魔王:成河 /

極楽太夫:りょう/兵庫:青木崇高/沙霧:清野菜名

狸穴二郎衛門:近藤芳正 / 贋鉄斎:古田新太 

 

 以下、がっつりネタバレ。

 

 

成河天魔王、最高かよ…!!

視聴した2本では天魔王は冷徹で圧倒的な化物で、「これ、勝てなくない…?」っていう印象だったのですが(特にワカドクロの森山くん)、今回の花髑髏の成河天魔王は道化のような一面があり、狡猾で人々を見下していて。最高に狂ってる。無界屋を襲撃したときに、人を斬ったあとについた血を指で拭って、その指をペロペロ舐めるんですよ?そして返り血のついた甲冑の腕のところも爬虫類のように舐めていて。一通り人を殺した後に近くにあったおむすびを食べるんだけど、ブッって吐き出すんですよ。人の血は口に含めるけど、米は吐き出すの。最高に狂ってた。

山本蘭兵衛を「兄者!」と呼ぶときのあざとい感じとかも最高~~

それにしても冒頭の舞の美しさや(「髑髏城で待っている」の言い方堪んない)、殺陣の俊敏さとか、成河さんは何者なのさ…凄い。(真悟のときのコンテンポラリーでも感じた天才感) ただただ凄い。ぴょんぴょん跳ねる殺陣は成河天魔王だからこそだよなぁ。最後に落ちるとき、ちょっと半身傾けながら落ちる姿が美しくて見事。

 

信長公に対しての思い入れは、蘭兵衛>>>>>>>>>>>天魔王>>>捨之介のように感じた。天魔王は口では「信長さま」とは言っているけど、自分が「人」から「天」になるべき人間だと信じて疑わない。対して山本蘭兵衛は信長公を死なせてしまったという自責の念にずっと囚われてるようで。太夫と無界屋を営んでいたときでさえ、心のどこかでは信長公に果たせなかった忠義を果たすためには何ができたんだろう、とか考えていそう。夢見酒を飲んで"蘭丸"に戻ったけど、それはただのきっかけであって山本蘭兵衛はずっと"蘭丸"に戻りたかったのかなぁとか。だからずっと夢見酒にかかっていた。自らかかろうとしていたのではないかなと(捨之介は比較的すぐ目覚めたのは過去には戻りたくないと強く思っていたからとか)。効き目はどこかのタイミングで実は切れていた?そうするとどこかなぁ。無界屋襲撃の時は夢見酒にかかったままでいてほしい(願望)。夢見酒が切れてるのに襲撃したとしたらかなりえぐい。でも「縁を切るため」だとしたら、それは蘭丸になるための蘭兵衛の覚悟なのかな…あーえぐい。

だからこそ、最後の最後で「太夫、さあこい」と言って太夫に自分の止めを刺せたとき、蘭丸じゃなくて蘭兵衛の顔に見えて、とても…とても苦しかった。天魔王を庇ったことで、"蘭丸"を全うしたからこそ"蘭兵衛"の顔に戻れたのかな。恐らくだけど、このときが人生で一番曇りのない"蘭兵衛"の顔だったんだろうなぁと感じた。

太夫も無界屋の仲間を殺した「憎むべき蘭丸」を殺したのではなく、「人生を全うした蘭兵衛」を逝かせてあげたように思えて。泣いた。

白い彼岸花のなかに佇む山本蘭兵衛、美しかったなぁ…。

ただどうしても薄緑(薄水色?)の着物が膨張するように見えて、もっとどうにかならんのか…!と思ってしまった。蘭丸になってからの黒い衣装はとっても似合ってた。

 

古田さんが登場したときの客席が「キターーーー!」という感じ、もうね、ずるいwずっと笑ってたww

<ふるちんポイント>

・肉襦袢で「ミッチーーーー!!!マサコーーーー!!!」と叫んで自ら体を切る(お尻からは血が噴き出す)

・鼻歌うたいながら自転車

・火花散らすローラブレード(映像があるからこその効果!)

面白すぎるのに出オチにならないの凄い。

 

菜名ちゃんの飛び蹴り見事だった!事前番組で苦戦していた仰向けの状態でくるっと回って起き上がるのも、4月初めはちょっとぎこちなかったんだけど、2回目以降はとっても綺麗にできてた~良きかな良きかな。沙霧は髑髏の登場人物の中で、一番真っすぐな子で。それが菜名ちゃんにぴったりだったなぁ~。

りょう太夫の美しきこと!どすの効いた声も素敵だった。

青木さんの兵庫も憎めない、いい男。最後の最後に太夫に自分の気持ちを伝えるとき、なんだか尊くて涙が出てしまった。良かったな、兵庫…!

 

小栗捨之介。ワカドクロよりもずっとずっと良かった(ワカは映像だけでの印象だけど)。冒頭に舞台上で小栗捨が残って霧雨降らしたところに「髑髏城の七人」のタイトルバックが映されたとき、鳥肌がぶわぁーと出た…!座長…!飄々としているけど、男気溢れる捨之介でした。殺陣は流石というかなんというか。100人斬りはふるちんローラーブレードでちょっとした「間」ができるんだけど(それがまた面白い)、それでも迫力満点ですわ。一日二公演とかよくできるね…と毎回思う。

 

ステアラの「360度回る」という特徴を最大限に活かした演出だったか?と言われると、「うーん…?」と思ってしまうんだけど、セット転換が不要だから「セットを作り込める」という点については新感線凄かった。だって舞台の上に川が流れてるんだよ?水が流れてるんだよ??しかもけっこう川幅ある。髑髏城を脱出した後の川での殺陣、そして霧雨。スローモーションでの殺陣がまるで映画のようで、でも生の舞台で。あの場面はぶわぁぁぁっと鳥肌が立つ。

 

「回る」を一番見事に使いきったのはみんな言っているエンドロールw こういうセットの造りになってるのね!という発見と共に、キャストが各々のセットに配置されて客席がぐるっと一周するんだけど、山本蘭兵衛が腕を組んで白彼岸花の中に佇む姿とか、成河天魔王が正面を見据えた後にすっと天を仰ぐ姿がとてもとても美しかった。「天」になれなかった男…。

 

カテコ覚書

●5/6

成河さんは役が役だけにカテコでも笑ったりしないんだけど、最後捌けるときに旬くんが話しかけてるなぁと思ったらおもむろに成河さんと手を繋いで振りだすから変な声出た。そのあと近藤さんも反対側の手を繋ごうとしたら、成河さんに振り払われてたww 旬くんありがと~~~!!!

●6/4

この日は捌けるときに周りがノリノリな音楽に合わせて拳を突き上げてたんだけど、成河さんもそれに合わせて小さく挙げてたのがとても可愛かった。控えめ成河さんw カテコ2回目は出てくるときにりょう太夫の肩に手を乗せて話ながら出てきてた!捌けるときはみんなと同じように片手をしっかり突き上げてた~、みんな仲良しやね~とニコニコした。

 

85公演お疲れさまでしたー!


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鳥を観に行ったときに花キャストのサインがあった!

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鳥の感想も書かねば…