ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

月組「グランドホテル/カルーセル輪舞曲」@東京宝塚劇場 2017/3/19ソワレ

お久しぶりの東京宝塚劇場月組は以前WOWOWで放送していた「1789」でメインどころはなんとなーく見覚えがあったのと、ツイッターに時々流れてくるヅカ写真でなんとなーく刷り込まれていたので、より面白く見ることができたかなぁと。

 

役替わりはCパターン

ラファエラ:暁、エリック:朝美、フラムシェン:海乃 (敬称略)

 

整然と並べられた椅子と規律立って動く組子たち。大きな舞台転換は全くないのだけど、この椅子をどう動かすかでグランドホテルの各フロアを作り出していたのは面白かった。あんなに贅沢にアンサンブル投入できるのは宝塚の強みだよなぁ。イエローパヴィリオンでのダンスシーンは圧巻だった。動きが揃いすぎてて怖いくらい。

 

珠城りょうさんのトップお披露目公演とのことだったのですが、目を奪われたのはエリザベッタ役の愛希さんとオットー役の美弥さん。

 

愛希さん、舞台化粧していないときのお顔は凄く可愛らしくて、個人的に宝塚というよりアイドルみたいなお顔立ちだなぁと思っていて。それなのに「39歳と39カ月」の年相応の落ち着きと品の良さ、そして滲み出る疲労感が素晴らしかった。それが男爵と出会って恋に落ちたときのときめきや慌てぶりがめちゃめちゃ可愛くて、少女のようにキラキラしてた。宝塚の方々はバレエの基礎ができているからか、エリザベッタがバレエのレッスンするところとか、ふとした動きの足の運びがバレリーナのそれだったりで美しかった。レビューのときも思ったんですが、愛希さんのスカートの翻しかた天才的にお上手じゃないですか?娘役さんはみんなできるのかな?どうやったらスカートが美しく見えるか、特に足を上げるとき、全て計算されているようだった。あと「Bon jour. Amour」がフランス語独特の喉の奥で鳴らすような発音もきちんとできていて驚いた!幻影のときの黒い衣装でのダンスも美しかったなぁ。

 

美弥さんは1789のアルトワ伯が美しかったのを覚えていたのだけど、今回のオットーは凄い可愛かった…!可愛いは語弊があるかもだけど、愛らしさが堪らなかった。フラムシェンとダンスをするとき、腰がものすごく引けてたどたどしく踊るさまとか可愛いのかたまりだった。美弥さん、目が大きすぎてこぼれるんじゃないかと心配してしまう(え。

 

回転扉から入ってくる人と出ていく人。この世に生を受けた者と人生を終えた者。グランドホテルで人生を交わった人々の群像劇、とても面白かった~。東宝版も観ればよかったと思ってしまったよ~。

 

余談ですが、レビューの幕が開いたときに木馬が4頭見えたときの衝撃が凄かった。あれ、トップの人が乗ってくれると思ったんだけど、乗らなかった…残念…。