ただの備忘録

未来の自分に贈る、舞台の記憶と感想

月組「グランドホテル/カルーセル輪舞曲」@東京宝塚劇場 2017/3/19ソワレ

お久しぶりの東京宝塚劇場月組は以前WOWOWで放送していた「1789」でメインどころはなんとなーく見覚えがあったのと、ツイッターに時々流れてくるヅカ写真でなんとなーく刷り込まれていたので、より面白く見ることができたかなぁと。

 

役替わりはCパターン

ラファエラ:暁、エリック:朝美、フラムシェン:海乃 (敬称略)

 

整然と並べられた椅子と規律立って動く組子たち。大きな舞台転換は全くないのだけど、この椅子をどう動かすかでグランドホテルの各フロアを作り出していたのは面白かった。あんなに贅沢にアンサンブル投入できるのは宝塚の強みだよなぁ。イエローパヴィリオンでのダンスシーンは圧巻だった。動きが揃いすぎてて怖いくらい。

 

珠城りょうさんのトップお披露目公演とのことだったのですが、目を奪われたのはエリザベッタ役の愛希さんとオットー役の美弥さん。

 

愛希さん、舞台化粧していないときのお顔は凄く可愛らしくて、個人的に宝塚というよりアイドルみたいなお顔立ちだなぁと思っていて。それなのに「39歳と39カ月」の年相応の落ち着きと品の良さ、そして滲み出る疲労感が素晴らしかった。それが男爵と出会って恋に落ちたときのときめきや慌てぶりがめちゃめちゃ可愛くて、少女のようにキラキラしてた。宝塚の方々はバレエの基礎ができているからか、エリザベッタがバレエのレッスンするところとか、ふとした動きの足の運びがバレリーナのそれだったりで美しかった。レビューのときも思ったんですが、愛希さんのスカートの翻しかた天才的にお上手じゃないですか?娘役さんはみんなできるのかな?どうやったらスカートが美しく見えるか、特に足を上げるとき、全て計算されているようだった。あと「Bon jour. Amour」がフランス語独特の喉の奥で鳴らすような発音もきちんとできていて驚いた!幻影のときの黒い衣装でのダンスも美しかったなぁ。

 

美弥さんは1789のアルトワ伯が美しかったのを覚えていたのだけど、今回のオットーは凄い可愛かった…!可愛いは語弊があるかもだけど、愛らしさが堪らなかった。フラムシェンとダンスをするとき、腰がものすごく引けてたどたどしく踊るさまとか可愛いのかたまりだった。美弥さん、目が大きすぎてこぼれるんじゃないかと心配してしまう(え。

 

回転扉から入ってくる人と出ていく人。この世に生を受けた者と人生を終えた者。グランドホテルで人生を交わった人々の群像劇、とても面白かった~。東宝版も観ればよかったと思ってしまったよ~。

 

余談ですが、レビューの幕が開いたときに木馬が4頭見えたときの衝撃が凄かった。あれ、トップの人が乗ってくれると思ったんだけど、乗らなかった…残念…。

「ロミオ&ジュリエット」@梅田芸術劇場 2017/3/5 大千穐楽

大楽から3週間以上経ってしまったけど、書くよ!

ついに来てしまった、大千穐楽。寂しいけど、とても晴れやかな気持ちで終えることができました!

 

3/5:古川、生田、馬場、平間、渡辺、大貫

 

幕が上がる5分前くらいかな?幕の向こうから円陣の声と足を踏み鳴らす大きな音。そして気付いた客席から拍手が。かなり大きな音だったから、何かセットが倒れたのかと心配しちゃったよ…!←

冒頭の「ヴェローナ」、舞台上からの熱気をいつも以上に感じた。ダンサーさんたちの力強い群舞にわたしも胸が熱くなった。そのあとのママたちの「憎しみ」。ほんと両家のママのキャスティング最高ですよね…。毎度聞き惚れる。

一幕の古川ロミオがすごく可愛かったんですが?「いつか」の馬場ベンは4日マチネのように2階席を探してるから全然ロミオに気づかない(笑) 古川ロミオが舞台上から大きな声だしてるのに気づかないww ようやく気がついた馬場ベンに対して、古川ロミオ「耳遠いなぁ(にこにこ)」→馬場ベン「お前の声が小さいんだよ」。可愛すぎか!

 

AEDのところは、平マキュがスマホで撮ろうとしているのに古川ロミオが気づきそうになってた(笑) 馬場ベンが平マキュにアイコンタクトして、平マキュがスマホを構える→古川ロミオ「mouth to mouthって?」→平マキュ「…口と口だよ!」(スマホを隠しながら)。慌てた感じの平マキュ可愛い。「撮ろうとしてるのバレそうになったぜ」(※ニュアンス)って言っちゃう平マキュ可愛い。

世界の王は盛り上がりが凄かった!ダンサーさんたちが、「Foooo!」「モンタギュー!!」って掛け声がんがんかけてて、キャストも凄く楽しそうで。このあとの展開考えると、このまま時が止まればいいのにとか思ってしまった。

マブの女王で女性ダンサー踊りながらロミオやベンに絡むところ、馬場くんがピヨピヨしてた。言っている意味わかんないかもしれないけど、ピヨピヨしてた。そして古川ロミオにもピヨピヨするよう指示したけどやってくれないから、後ろから彼の腕をとってピヨピヨさせてた。なにこの可愛さ。おかげで平マキュの記憶がないよ!←

 

仮面舞踏会。馬場ベンが女性ダンサーと踊ろうとするとき、流し目で誘ってる…!あああああ…!そして手組んだときにこって笑ってる。やばい。去り際に頬っぺたなでてるし、やばい。チャラい。カッコいい。

天使の歌、きらっきらしてる。ものすごいきらっきらしてる。手すりにかけていたいくちゃんジュリエットの手の上に古川ロミオが自分の手も重ねていた…!初めて見た…!ドキドキしてしまった。仮面を取っていくちゃんジュリエットを見上げたときの表情がねぇ…美しくてねぇ…。バルコニーも「1000回愛しているといっても足りないくらい」と言って去ろうとするいくちゃんジュリエットにもう一回キスしようとした感じがたまんない。思わず手をぐっと握りしめてしまった。

綺麗は汚いのUFO。平マキュ「そんなんいるわけねーだろ」→馬場ベン「なんでそんなに怒ってんだよ!おまえの精神状態わかんな」→マキュベン「いたーー!」。可愛い。馬場ベン、ダンサーさんにカメラ向けられたとき、ピースして指をくいっくいってやってた。すごいナチュラル。

 

神父さまの場面、長かったw 睡眠薬作りながらずっとランラン歌ってる。モンタギューの結婚!?ってなったとき、マーキューシオが引っ掛かったのはコギャルでもなくガングロギャルでもなくレースクイーンになってたw

神父さまとのやり取りが長かったから抜粋。

アロマテラピーが趣味なんだ。これは「かぜなおーる」→古:僕これ知ってますよ。「おなかへるーの」。どんなにお腹一杯でもすぐにお腹へるんですよね。(←わたしは絶対需要ないだろと思ったよ…)

・お前が「僕は~怖い~」って歌ってるの、ヴェローナ中に聞こえてるからな。一斉メール来るから。メール来たらみんな外に出て怖い怖い言っているなって聞いてるから。→古:4年前は町中には聞こえてなかったんですけどね。

・お前、顔もちっちゃいし背も高いし、俳優やったほうがいいぞ。ミュージカルなんてどうだ。作品名に名前を入れよう。ロミオだから、「ロミオ&なんとか」がいいんじゃないか。本は俺が書くから。ロレンス神父じゃあれだから……シェイクスピアって名前で書く。そうだ、お前の結婚相手は誰なんだ。→古:ジュリエット

神父さまに抱きつくところは真剣トーン。だったのに神父さまが去ろうとするロミオを呼び止めたと思ったら、「『かんがえられーる』だ。一晩しっかり考えるんだ」→古「ありがとうございます…!」でハグしてたww

 

エメ。奥の幕が開いたとき、古川ロミオはジュリエットのほうを見てにこって笑ったんだけど、視線をすっとはずして真剣な表情していた。そのあとまたジュリエットに向けて優しい笑顔。ロレンス神父の「結婚を簡単な考えるな」という言葉を反芻していたのか、それとも心に忍び寄る「死の影」を感じたのか。

 

決闘。「ロミオはどこだ」と吠えるティボルトに対して、平マキュが「"うちの"ロミオに何の用だ」と答えていてさぁ…「うちの」だよ?2幕冒頭では「おしまいだ!」って怒っていた平マキュがだよ?あー苦しい。

ティボルトに刺されて、ベンの腕のなかで横たわる平マキュが最後に微笑んでロミオの頬を包んでいて…。平マキュの人となりが感じられる瞬間だった。馬場ベンはマキュが事切れるまではふるふる震えてたけど、逝ってしまったあとはなんでこうなってしまった、というように嘆き悲しんでいた。古川ロミオがティボルトを刺したあと呆然としていたけど、「代償」のときから悔しそうな。この日の馬場ベンらロミオを抱き締めるとき、お母さんではなく、親友だったように見えた。なんでこうなってしまった。後悔。巻き戻せない現実。

 

ひばり。いくちゃんジュリエットの涙。左目からぽろっと流れ落ちた。そして次々と溢れてくる。その涙を両方とも拭う古川ロミオ…!さよならをいうときはジュリエットの目を見て言えないんですよね…。

そのあとの両親との場面も涙が止まらないいくちゃんジュリエット。あぁ。

 

「どうやって伝えよう」。個人的見解なんですが、この曲と「僕は怖い」は繋がっていると思ってまして。「僕は怖い」では「君が爪弾くギターの音色 風に流され消えていくのが怖い」とロミオが友との別れを怖れている。そしてこの「どうやって伝えよう」はギターで奏でられた曲。ベンが爪弾くギターの音色でロミオを止めることができたなら…。結果として、ベンは親友たちが風に流され消えて一人残されちゃったんだよね…辛い。馬場ベンの「どうやって伝えよう」もほんと好きだった。

 

「ロミオの嘆き」での「死」の大貫さんがぬっと存在が濃くなるさまがほんとうに凄い。

霊廟の場面、古川ロミオが死ぬのを決めたときの顔に迷いがなくて。恋に突っ走った結果の死ではなく(←大野ロミオはどっちかというとこっちの印象)、全てを考えたうえで自ら選んだ「死」だったんだなと感じた。「あぁ彼は死ぬんだ」と。薬から目が覚めたいくちゃんジュリエットのきらっきらが辛い。自分も追いかけて死のうとするときの、目が爛々と輝いているのが、ある種の狂気を感じる。

 

最後の馬場ベンの「今 赦しあおう」が本当に素敵だった。マキュもロミオもジュリエットも望んでいた両家の和解を、残されたベンヴォーリオが導く。

 

カテコは何回あったんだろう、というくらい何度も幕が上がった。

カテコ挨拶は印象に残ったものをざっくり(ニュアンスなので悪しからず)

・川久保さん:この舞台で初めての経験をさせていただきました。人にお札を投げつけるということ。これが思いの外気持ちのいいものでした(笑)。でもこれに驕らず、謙虚に精進していきます。

 

・さかけんさん:最後にひとつだけ言わせてください。ここを逃すともう言えなくなるから。有り難いことに楽屋に差し入れをいただくことがあるんですが、それが湿布とか痛み止とか、そういうのばっか!大丈夫ですから!頂くお手紙にも「ナポレオンの泣き所大丈夫ですか?」ってよく書かれてるんですかど、大丈夫ですから!あとナポレオンの泣き所なんてありませんからね?いいですか?「ナポレオンの泣き所」は今日までです!

 

・大ちゃん:もう怒るのに疲れました。ただひとつ心残りなのが、最後に刺されるのがなぜゆうたなのかということです。

 

・大貫さん:(マイクがないので大ちゃんのマイクに近づいて挨拶してくれました。結果的に大ちゃんを抱き締める形にw)死はロミオにしか触れないのでこうやって触れられて嬉しいです。死は孤独な役どころなのですが、セットを動かすスタッフのかたも死と同じ衣装で一体感をもってすることができました。これは「死が世界を動かしている」という小池先生の粋な演出なんです…あ、偉そうに言っちゃった。

 

もう千秋楽から3週間たつと人間の記憶はこれが限度なのかな。あとカテコ3、4回目かな、宮尾さん以外のWキャストが袖から登壇!このときの矢崎くんがびっくりするくらい可愛くて演者挨拶の記憶が飛んだのだと思っている。ツンツンに立ててた髪の毛がマッシュルームみたいに下りてて、恥ずかしそうに立っててすごい可愛かった。木下さんもいるのにも関わらず、舞台上で一番幼く見えた。馬場くんが「やざヴォーリオ?やざヴォーリオ?」って呼んでて隣にいってたのも可愛かった。あんまりにも可愛かったからずっと矢崎くん見てしまったよ…!

あと広瀬くんがどうにも恥ずかしいのか大ちゃんの隣ではなく端っこにすぐ行きたがってて、幕が上がるたびに上手の裾から出てきてたw

 

1月から通いつめたヴェローナ。楽しいヴェローナの日々をありがとうございました!

そして関係者のみなさま、今回のキャストでのCD発売をどうぞよろしくお願いいたします!

 

カテコでまさかの銀テが飛び出してきたので、終演後にありがたく拾って帰りました。

「ロミオ&ジュリエット」@梅田芸術劇場 2017/3/4ソワレ(大野・矢崎・小野・広瀬 千穐楽)

マチネの木下ジュリエットに引き続き、ソワレはジュリエット以外のWキャスト千穐楽

 

3/4ソワレ:大野、生田、矢崎、小野、広瀬、大貫

 

最初で最後の大野ロミオ×矢崎ベンヴォーリオ。頭殴られたような衝撃だった…。ベンヴォーリオ担のわたし泣いた…。こんなにはまる組み合わせだとは思ってなかったよ!!

 

大野ロミオはやっぱり太陽みたいな存在だな~。朗らかで周りを照らしている。そしてわんこなロミオ。ベンもマキュも「守ってやらなきゃ…!」という使命感を持っている。馬場ベンは古川ロミオも大野ロミオも変わらずみんなのお母さんなんだけど、矢崎ベンは大野ロミオのときにちょっとお兄さんみたいになるんですね…(古川ロミオのときは同い年の幼馴染感が強い)。知らなかった…すごく良い…。

 

冒頭の「ヴェローナ」、矢崎ベンヴォーリオが好きです…!と毎回思う。ヘラヘラしてるけどかっこいいんだよなぁ。めんどくさそうに踊りだすのたまんない。生まれたときから敵がいる、というときの表情が怒りや憎しみではなく、厳しい顔。そういえばマキュをティボが追いかけて、それをベンが追いかけるとき、矢崎くんはセットの足場を使って飛んでるのがなんか好き(笑) (馬場くんはジャンプしない←東京の初めのほうはしてた気もするんだけどどうだったっけかな…)

 

いくちゃんジュリエット、歌がうまくなったよなぁとしみじみ思った。圧倒的なビジュアルは変わらず。広瀬くんのティボルトも東京公演に比べるとぐっと良くなった。ジュリエットを想うときの優しい顔と声が切ない。

 

AEDは大野ロミオが後ろを向いている間に矢崎ベンが小野マキュにしっかりアイコンタクトしてた。世界の王のとき、モンタギューダンサーたちが「ひゅー!」とか「ふー!!」とか盛り上げてて高揚感がいつも以上にあった。みんな楽しそう~。

マブの女王の冒頭で女性ダンサーが踊りながら絡むとき、矢崎ベンが大野ロミオに向かって投げちゅう連発してた(笑) 可愛いなおい!

 

綺麗は汚い。 UFOの話のときに、小野マキュ「おい、ベンベン!」→矢崎ベン「…?ベンベン?」何気ない会話が可愛いマキュベン…。2階から鏡をもらうとき、矢崎ベン、敢えて落としたような気がしたんだけどどうなんだろう?

 

神父さまのところがもう自由すぎてwwwシャンプーハットが本当に登場するとは思ってなかったよ!(笑) 大野ロミオに被せちゃうしねw しかし、今時のシャンプーハットってああいう感じなんですかね?わたしのイメージだとピンクとか青色で波打ってるやつなんだけど、サンバイザーみたいにボタンがついていてサイズ調整可能で波打ってなかった。シャンプーハット被った大野ロミオ、頭頂部しか洗えなさそうだった。神父さまに抱きつくところは真剣トーンだったんだけど、客がくすくす笑っちゃっていて、これまでの流れを知っている身としてはどっちのテンションで観ればいいのか迷ってしまった。だけど、最後ロミオが立ち去るときに呼び止めて、シャンプーハットをプレゼントしてたのは普通に笑ってしまった(笑)。そういえばアロマオイルの前にガムテが置いてあったのはうっかりですかね?

 

結婚式の場面。先週3階で観劇したときに気がついたのですが、「死」の影がロミオとジュリエットの二人だけでなく、神父さまと乳母の二人にも影がかかっていて。梅芸はACTよりも舞台横幅が広いせいなのか、照明の位置がそうなってしまっただけなのか。死の影が3方向に伸びていて、二人だけでなくヴェローナの人たちにも不穏な影が忍び寄っているように感じた。

 

2幕冒頭、大野ロミオを引き上げる矢崎ベンの手はすぐに離された。戸惑い。大野ロミオの行く末を案じているかのよう。 

決闘の場面がもう凄かった。ロミオのことが頭から離れず考え込んでいる矢崎ベン。そこにティボ登場。小野マキュが喧嘩を売り始めたから彼を止めようと少し下に降りたんだけど、モンタギューの若者たちの様子がおかしいからまた上がって鎮めようとした。だけど小野マキュがいよいよキャピュレットの若者たちに絡み始めたから下に降りて彼を止めるベン。ベンヴォーリオって防戦はするけど、自ら攻撃は仕掛けないよね…好き…。

小野マキュが刺されたあとの悲しみに沈んでいるところでロミオがティボを刺してしまう。このときの矢崎ベンの衝撃、そしてロミオによる復讐に悔しさと悲しみ。「代償」での怒りに震える様子。この流れが苦しい(わたしが)。震える大野ロミオをひしと抱きしめるんだけど、「なんでこんなことになってしまったんだ」というよりも「なんでロミオを守ることができなかったんだろう」という自責の念にかられているかのような。そして大人たちの争いから彼を守らなければという使命感。古川ロミオのときのような同じ目線で生きてきたというより、大野ロミオの場合はちょっとお兄ちゃんなんだよな。

 

「憎しみ~エメ」は大野ロミオの憎しみが爆発していた。自分の中に「死」がいるようには見えなかったんだけど(あまりにも朗らかロミオだから)、自分の中の「憎しみ」を憎んでいるのはすごく伝わってきた。大野ロミオは3回観たんだけど、その中で一番良かった。

 

ひばりの場面はいくちゃんジュリエットがとても良かった…。大きな目から涙がぽろっと流れ落ちる様がもうね、美しかった。その涙を大野ロミオが頬を包み込みながら親指でさっと拭ったのがナチュラルすぎて、大野くんはモテ男なんだな…と頭の片隅で思った。そして去り際のキスのリップ音が激しくてジュルッって音がしてたけど、いくちゃんファンのメンズ大丈夫だった?(笑) すごい心配してしまった(笑)

 

「狂気~服毒」の矢崎ベンが周りの狂気に翻弄されながらも必死に止めようとするさまが辛い。そして「どうやって伝えよう」がもう苦しくて…ベンヴォーリオの心中を考えると辛くて…。これまで大野ロミオはいろんなことを矢崎ベンに相談したり、話してきた情景が浮かんできて。ロミオの復讐を止めることができなかった悔しさが、背中越しに伝わってきた。息をするのもつらかった(わたしが)。最後にロミオに伝えるのはこの俺しかいない、と顔を上げたときの表情が…うぅぅぅぅ(語彙力)

マントヴァでロミオにジュリエットの死を伝えて「一人にしてくれ」といったロミオにもはやわたしは怒りをぶつけてしまってたからね(え。「この街から光がなくなった」と太陽のような大野ロミオを想ってマントヴァまで来たベンに対して、ジュリエットのことしか考えられず、ベンに去るように言ったロミオに。痛めのベンヴォーリオ担にレベルアップ。

その後の「ロミオの嘆き」は矢崎ベンの「どうやって伝えよう」でぶん殴られた余韻で涙が止まらなかった。ごめんよ、大野ロミオの記憶があんまりないんだ…。

 

「なぜ」からの「罪人~エメ」もひたすら泣いてた。 霊廟で横たわるロミオに駆け寄り頬に触れてその冷たさに驚いて動けないベン。そんなベンの肩をつかんでどかすモンタギュー卿。「なぜ」の終わりに神父さまとベンが舞台中央で座り込んでいるんだけど、母親たちの「二人は愛し合っていたのよ…!」の言葉で、「俺にはやらなければならないことがある」という表情を矢崎ベンがしているんですよね。それは「どうやって伝えよう」の最後の表情と同じで。マキュもロミオも失って、悲しみの底にいるはずのベンヴォーリオが先頭に立ってみんなをまとめる姿に涙腺決壊した。ベンヴォーリオには幸せになってほしい…ウウッ。

 

涙腺崩壊したままカテコ。矢崎くんの挨拶が印象に残ったのでメモ(ニュアンスです)。

「『どうやって伝えよう』という曲が大好きで。初演をやられた浦井さんのCDを聴いていて、この曲から伝わってくるものは何だろうとずっと考えていました。今日千穐楽を迎えて、それを体で理解することができたと思いました。家でも歌ってやろうと思います。」

感想を長ったらしく書いたけど、言葉では表せないところがたくさんあって。でも矢崎くんのベンヴォーリオが素晴らしかったというのは私の体と心に刻み込まれました。ほんっとに素晴らしかった…!!

 

大野くんも小野くんも広瀬くんも矢崎くんもみんなお疲れさまでした!!好きな役者さんが増えました!!

 

 

「ロミオ&ジュリエット」@梅田芸術劇場 2017/3/4マチネ(木下千穐楽)

あっという間に一週間。早い。仕事に忙殺されてたから余計早かった。

マチネは木下ジュリエットの千穐楽

 

3/4マチネ:古川、木下、馬場、平間、渡辺、大貫

 

東京公演のときは気がつかなかったんだけど、幕が開いたすぐにダンサーさんたちが踊るところ、女性ダンサーたちもセットの上で踊ってたのね(←先週気づいた)。どうしても男性ダンサーの力強い踊りに目がいっちゃうんだけど、女性ダンサーもカッコいい!

 

「いつか」でロミオを探す馬場ベン、客席通路から登場したと思ったら2階席の方を見上げてるから、古川ロミオが「ここだよ」っていってるのに全然気づかないw 古川ロミオがすごい手振って声出してるのに気づこうとしないwすごい笑ったww

 

パリスのプレゼント不発…!小道具さん頑張って…!

 

AEDのところ、平マキュが馬場ベンにスマホカメラ向けたと思ったらベンがピースしてた~。ものすごい自然体。そして平マキュは「ロミオのまぬけ顔だぜ」って古川ロミオに画面見せてた。可愛い。

世界の王、馬場ベンと古川ロミオが向かい合って左右に揺れてた。可愛い。馬場ベンは基本的に女の子にデレてるよね。チャラい感じがたまらない~。さりげなく女性ダンサーの手にちゅーしちゃうし!

マブが始まるときに馬場ベンとロミオがETしてた。わちゃわちゃが過ぎる。可愛い。

 

「僕は怖い」、とてつもなかった。右手を上げるとき後ろの大貫さんの死よりも微妙にずれてた?自分の意思ではなく上がった右手。自分のなかに潜んでいる死によって上げられた右手。大貫さんがリフトして古川ロミオがを後ろにふわっと引き下げるやつ、思った以上の距離を飛んでるよね。観る度にうぉぉってなる。

 

仮面舞踏会。ベンとマキュがティボに絡もうとしてる脇で古川ロミオが「ティボルト…!ティボルト…!」って二人に言ってるのが可愛かった。平マキュは女性ダンサーと踊ったあと颯爽と離れていく。馬場ベン、手をクイックイッてするキャピュレットの振り付けを胸の高さで適当な感じでやりながら女性ダンサーに近づいて踊り始めてた。馬場くんは芸が細かいw

 

天使の歌、キラッキラしてる。なんだろう、キラキラ何割り増しかしてるよね?木下ジュリエットのここのときめきがすごく好き。「王子さま…!」のオフマイクの台詞も胸キュンしちゃう。

バルコニーもねぇ、ほんとキラッキラしてて。二人ともすごく可愛かった~。さっきから可愛いしか書いてないけどしょうがない。可愛いんだから。

 

綺麗は汚いのUFOのとこ。平マキュ「そんなんいるはずねぇだろ!」→馬場ベン「お前なんでそんなに切れてるんだよ…!精神状態おかs…」→「いたああああ」の流れも笑ったけど、ロミオが乳母とどこかに行こうとするときには、馬場ベン「おまえそのおばはんとデートなんか」(←すごいドスがきいている言い方)でめっちゃ怒ってるwww平マキュに「なんでお前そんなに切れてるんだよ」って言われてたwベンマキュ可愛い~。あとUFO だー!ってなったときにダンサーさんたちもスマホでパシャパシャ撮ってるんだけど、そのうちの一人が馬場ベンにスマホ向けたら自然にピースしててもう凄いなと。馬場くん演じるベンヴォーリオはこういう人物なんだなと納得させられる。

 

神父さまのところ、すごい長かったwww 全部書けないから特につぼったところを。モンタギューの誰が結婚するのかのくだりから発展して、「ティボルトとおばさん…」って神父さまの口が滑る→古川ロミオ「え…」→神父さま「しっ…!」→耳打ち→古川ロミオ「知らなかった…!(驚き顔)。でも今は人の恋愛とか興味ないんです。神父さまの恋愛とかも興味ないです」→神父さま怒る。って感じでしょうか。口が滑ったときほんと笑ったww 

背比べは測ってくれる人がいないから、バレリアン(ハーブ)を物差しがわりに使おう→古川ロミオの顔に葉が当たって、「くすぐったいし曲がってるし」とクレーム→じゃあこれでとボールペンを取り出す神父さま→古川ロミオのもみあげあたりに刺さる→神父さま「じゃあここに印つけようか、日付と…」→古川ロミオ「えっ書くの?」→神父さま「小さい頃書いたでしょ?」→古川ロミオ「書いてたけどあれは生きてないものに書いてたでしょ!生きてるから」→それでも書いちゃう神父さま(書くふり)

ほんと長いから!www 

神父さまありがとうございますのあとの手にちゅーはなくなって、お辞儀して去っていった。

 

エメのとき、古川ロミオが木下ジュリエットが準備している姿を見つめる先に自分が座ってたんだけど、最初少し目線を落とすときがあって、神父さまの「まじめに考えろ」って言葉をちゃんと噛み締めているように見えた。

 

決闘。平マキュの高笑いが辛い。憎しみに取り込まれてしまっているよう。自分を取り戻すんだというかのように平マキュの頬を古川ロミオが包み込むと、一瞬悔しそうな顔をするんだけど…憎しみが勝ってしまう…。マキュが刺されたあと、馬場ベンは心に穴がぽっかり空いてしまったよう。泣くのでもなく、怒るのでもなく、悔しがるのでもなく、虚しさだけが彼を包んでいて、ただマキュを腕に抱く。「代償」のときも怒りというよりも、「あなたたちは何を言っているんだ?」と彼らの考えを理解できない青年だった。古川ロミオを抱き締めて「うおおおおおーーおおー」と叫ぶときにようやく怒りが沸き上がっていた。だけど古川ロミオを抱き締めるときは優しく微笑みながらなんだよね。やっぱり馬場ベンはみんなのお母さん…。

 

「憎しみ~エメ」やばい(語彙力)。

 

パリスと結婚させられそうになる木下ジュリエットのお芝居が好きやねん。少女の全力の反抗。岡パパの「娘よ」がいつも以上に感情的だったような。

 

「どうやって伝えよう」。やっぱり馬場ベンはみんなのお兄ちゃん。みんなベンを慕って色んな相談や話をしてたんだろうなぁと思える。そんなベンが彼女の死を伝えようと決めたときの顔が…うぁぁぁぁ。それを「一人にしてくれ」と突き返す古川ロミオに「くそっ」と自分の存在の至らなさを悔しがる馬場ベン…辛い。

 

「ロミオの嘆き」。アフトクで古川くんが言ってた薬売りのところ、確かに目があっていないですね…。大貫さんの「死」の存在が色濃くなっていくさまが凄い。

 

霊廟の場面。古川ロミオ、薬を飲む前に覚悟を決めたというか、悲しみに震えていたのにすっと感情が凪いだような表情になっていて、彼女がいない世界は生きる意味のないものなんだと納得させられた。木下ジュリエットも後を追うとき、いつまでも2人で過ごせるパラダイスを夢見て自死に至るんだけど、柔らかな喜びに包まれた表情なんですよね。(いくちゃんジュリエットはちょっと狂気をはらんでいるように感じている)

 

「エメ~罪人」は大人組の素晴らしさに震える。

 

この日は木下ジュリエットの千穐楽ということで挨拶あり。(ニュアンスです)

「宮尾さんに引き続き、千穐楽を迎えました。終わるのが本当に寂しくて、家族みたいにあったかいカンパニーで…終わりたくない…(涙声)。」

この「終わりたくない」にわたしも涙した…。木下さんが挨拶してるとき、キャストみんなが彼女を温かく見守っていて、最年少のヒロインはみんなから愛されていたんだなぁと。

世界の王はみんなで踊ってた!そして岡パパがすれ違うときに木下ジュリエットの手を優しく握っていて、「パパ…!」とまた涙が出てきた。最後はメインプリンシパルが中央に集まってたんだけど、大ちゃんティボが古川ロミオを押しててなんだろうと思ったら、木下ジュリエットにもっと近づけって押してたんですねw 大ちゃん、いい仕事っぷりでした!

 

拍手が全然鳴りやまなくて、何回も幕が開いた。最後に退場アナウンスが流れても鳴りやまなくて、 また幕が開いて。素敵なジュリエットをありがとうございました!本当にお疲れさまでした!!!違う作品でまた木下さんが観れたらいいな。

「ロミオ&ジュリエット」@梅田芸術劇場 2017/2/25マチネ・ソワレ

梅芸遠征2日目~。

とりあえずupする。マチネの感想薄すぎる…あとで追記、修正する。

 

2/25マチネ:大野、生田、馬場、平間、広瀬、宮尾

2/25ソワレ:古川、木下、矢崎、小野、渡辺、宮尾

 

●2/25マチネ

久しぶりの大野ロミオ。猪突猛進な青年だったなぁ。恋に突き進んだ結果、死んでしまったような。彼のなかに潜んでいた死、というのはいなかったような…?

馬場ベン、2幕冒頭でロミオの手を掴んだけどそのまま投げ離した。え…!?それもわたし知らない…!

ひらマキュ、ナイフどんどん出てくる。ママたちが憎しみ歌ってるのに、ひらまきゅと馬場ベン楽しそう。ギャップひどいw4本ナイフ出してきたぞ。

綺麗は汚いでのUFOのところ、馬場ベンが「お前は人を信じるってことをしたほうがいいぞ。」って平マキュに言ってるのが可愛かったwそのあと「ほら、人を信じるんだ。」みたいなことも言ってたw

 

カテコはマイヤーリンク…あたまパーンするまで気がつかなかったぞ← そういえばあなたもルドルフだったね…!

 

●2/25ソワレ

古川ロミオと矢崎ベンの組み合わせラスト。そして宮尾さんの死の見納め。

上手のかなり前方席。やばい。風が…!旗を降ったときの風がくる…!そして圧がやばい。

大ちゃんとキャピュレットのダンサーさんたちが集まるといい香りがする。

肉眼で一視野に色々なものが見える幸せ。

キャストをガン見したい気持ちもあるんだけど、ダンサーさんの表情とか踊りがすごく良くて思わず目がいってしまう…。ヴェローナの小南さんとか正面にいるからさ…見ちゃうよね…。紅いアイシャドウできっと睨み付ける視線にひゃっとした。

憎しみのたつきママの女っぷりが生々しい。反対側で遊ぶマキュとベンがちらちら目に入って温度差が激しいw

 

「いつか」も一視野にジュリエットとロミオが収まる幸せ。二人ともキラッキラしてる。そして古川ロミオの圧倒的な美しさに呼吸忘れる。なんなのあの人…

矢崎ベンが「ロミオ~?」と探してるとき、「ふふっ…ここだよ」っていうのものすごく可愛かったんですが?可愛すぎて口がぽかーんと開いてしまった。恐ろしい子

キャピュレット家のお掃除。今までティボルトが捨てた煙草の吸い殻はどうやって片付けてるんだろうと疑問に思ってたのですが、キャピュレットダンサーのお姉さまが羽ぼうきを振り回して踊りながら回収してたんですね…!感動←

マチネはパリスのプレゼントが箱からぱかっと出てこないアクシデントがありましたが、ソワレは無事でした。川久保さん綺麗なお顔だなぁとしみじみ思った。

AEDのとき小野マキュが「mouth to mouthだ!」と言ったあとに「口と口とだ」→古川「口と口って言わないで」(このときのお顔がめっちゃ可愛かった)→モンタギューダンサー「口と口…」ってざわざわ→古川「口と口って言わないで」。きゃっきゃっしてるモンタギュー一族ににやにやが止まりませんでした。頑張って口を閉じる。

世界の王。ド上手にロミオ、ベン、マキュが並ぶのとか眩しすぎて…!固まってしまった(わたしが)。

 

仮面舞踏会。

ティボルトがバルコニー(?)にいるジュリエットを見上げているけど、ジュリエットはまったく彼を見ていない切ない。

たつきママがティボルトと踊ろうとして彼の前に歩いてきたのに、ティボルトがごく自然にすっと別の女性と踊り始めたときにたつきママだけがひとりぽつーんとしているのが苦しかった。

小野マキュ、キャピュレット家の女性ダンサーと踊ったあと、崩れ落ちている女性に対してちゃんと会釈していた。紳士。

天使の歌のとき、古川ロミオは後ろ姿しか基本観れなかったので木下ジュリエットをしっかりみた。

………可愛いっっ!!!階段の上で古川ロミオを見つめてるんですが、胸の鼓動が押さえきれずに息も荒くなってるのが「運命の人に出会えた」ときめきを表していてキラキラしていた。そして声には出していなかったんだけど(マイクには拾われてなかっただけかも?)、古川ロミオが階段の上へ、木下ジュリエットが階段の下にきたとき、「王子さま…!」と言っているように見えて胸キュンした。可愛い…。

 

綺麗は汚い。楽しい。ダンサーにも目がいってしまう。小野マキュがUFO帽子を両手に持って、顔を隠す→変顔→顔を隠す→変顔を繰り返してるのが普通に面白くて笑ってしまったwww いつもやってたのかな?

 

神父さまとは顔の大きさも比べようとしてたw 自由だなw

 

2幕冒頭。客席から現れた古川ロミオの手を掴んで引き上げたけど、やはり手を投げ離していた矢崎ベン…。二人の結婚が信じられないモンタギューの人々。ダンサーさんの表情も良くてね…すごく苦しんでる。ロミオが走り去っていくのは、自分のことを理解してくれると思っていたベンとマキュさえも反対したからだよね…あぁ。

 

決闘の場面。迫力が…!迫力が凄いです…!ダンサーさんもだけど、大ちゃんティボと小野マキュの取っ組み合いが目の前で…!うぉぉぉ。そして必死に止めようとする矢崎ベンと古川ロミオの言葉に苦悶する小野マキュ。「自由に生きる権利がある」と声高に叫ぶ古川ロミオの言葉に胸が締め付けられて苦しむ大ちゃんティボルト。ずっとジュリエットを愛していたティボルトだけど、掟に縛り付けられていた自分が悔しくて悲しくて、そして実現させたロミオへの嫉妬。「自由に生きる権利など『ない』!!」と言い切るティボルト…辛い。

前も書いたけど「ジュリエットを愛し抜け」と言った彼を驚いたように見る矢崎ベンはやっぱり観客と同じ目線なんだなぁ。みんな知らなかったマキュの想い。悲しみで震える矢崎ベンに怒りが混じってくる過程がとても良くて……泣ける。

一気に怒りの炎が燃え上がる古川ロミオの目が凄い。大の男がナイフ一刺しで死ぬわと納得できるその憎しみの強さ。大ちゃんティボルトの倒れ方は見事。

この日の古川ロミオは前日のような「魂の抜けた」感じはなくて。だから彼を抱き締める矢崎ベンも悲しみが強かった気がした。

 

ひばりの場面のあと、パリスと結婚させられそうになる木下ジュリエットが…とても良かった。パリスが到着して、一旦彼に見えないところに引っ込むんだけど、「絶望」だった。どうやったら回避できるか考えているけど、どこかで結婚するしかないのではとも考えている。そこからの両親に対する怒りへのスイッチも良かった。

 

岡パパ泣く。というか視線がこちらに向けられて…!?心の準備ができてません…!わかってる。自分を見ていないことはわかってる。だけどファンサ貰えたと思っておきますね。

 

マントヴァ。古川ロミオ、死にそうではなかった← けど、心はここにはない。

木下ジュリエットが神父さまのところに駆け込んで、絶望にうちひしがれて座り込むのがまだ彼女は「少女」なんだと思い出させてくれる。

 

狂気。激しい場面なのにキャピュレットの方々のいい香りが…w 

 

矢崎ベンの「どうやって伝えよう」。泣いた。苦しい。最後の高音のところが掠れちゃったんだけど、それがまた彼の焦燥感を現しているようで。

マントヴァでの古川ロミオとの再会は、ロミオ死にそうではなかった←。「ひとりにしてくれ」と言われたあとの矢崎ベンの「くそっ」が辛い。

 

「ロミオの嘆き」。死(薬売り)をはっきりと認識している。近くで見ても「うわぁ……」という語彙力のない感想しか出てこない。すいません。

 

霊廟の場面。古川ロミオの震える声が辛いし、木下ジュリエットのロミオに会えた喜びからの絶望も辛い。やはり個人的にはロミオに会えて嬉しくて抱きつく→心臓が止まっていることに気がつくという木下ジュリエットの流れが好きだなぁ。突き落とされる感じが凄まじいけど。

 

両家の人々が霊廟に集まって嘆くところからもう涙止まらない。岡パパがジュリエットに触れようとするけどできない姿。ロミオの死が衝撃過ぎて動くことができない矢崎ベン。息子娘に抱きつく両家のママ。「なぜ」の曲終わりに矢崎ベンが舞台の前方にいるんだけど、ママたちの「二人は愛し合っていたのよ」の言葉を聞いた瞬間、それまで悲しみに暮れていたのにきっと顔をあげたときの表情が…泣いた。「俺にはやることがある」という表情。それは「どうやって伝えよう」での曲終わりの表情と同じだった。彼自身も辛くて悲しいのに、自分がやるべきことを考えて行動する矢崎ベン。そんなに頑張らなくていいのに…!と泣いた。両家の若者に二人を戻すように指示して、手を繋げさせ、大公を誘導する。あぁ…涙

罪人~エメは涙垂れ流しです。

 

カテコはテニミュ選抜w

 

アフトクはまた別途。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ロミオ&ジュリエット」@梅田芸術劇場 2017/2/24

プレミアムフライデー、いえーい!

じゃなくて、半年前くらいから遠征は決まっていました。有休です。ついに大阪公演。

 

2/24:古川、生田、矢崎、小野、渡辺、宮尾

 

ACTシアターよりも会場が大きいし、舞台の横幅も広くなっているから、ちょっと舞台上に隙間を感じたりするかなぁと思ったけど杞憂だった。むしろACTがかなり狭かったですよね?ダンサーさんたちが怪我せず無事に東京公演終えられて何より。横幅が広がったからか、舞台後方の壁に映していた映像がすごく見やすくなっていて、「こんな映像だったんですね?」という新たな発見。

東京公演を終えて、まだ大阪公演入って間もないのに、さらに深化していた。

 

矢崎ベンヴォーリオ、めちゃめちゃ良くなってる。あ~好きだわ~。すっかりベンヴォーリオ担。

この日は前通路近くの席だったので、「いつか」のあとで客席から現れるところ、照明当たってないけどチェーンのちゃらちゃらした音で存在がわかる(笑) 冒頭の「ヴェローナ」とかで踊り始めに顔をちょっと掻く仕草に軽率にときめく。この様子を見たくて、「ヴェローナ」は矢崎ベンロックオン状態で観ている。オラオラ感満載の様子がカッコいいんじゃ~。マブの女王でモンタギューの女性ダンサーが順々に踊りながらロミオ絡むんだけど、矢崎ベンがその女性ダンサーの動きを真似て古川ロミオの頬を撫でて投げちゅうしてたw可愛いw

2幕冒頭に客席から現れる古川ロミオが差し出した手を掴んだと思ったら、引き上げた勢いそのままに手を振り離した…!ちょっ…!え、ちょっと待って…!わたしそれ知らない!!えっ!なに今の!!(混乱) 東京公演では古川ロミオの手を掴んで彼を舞台上に引き上げた後に、その手を見つめて信じられないような、ジュリエットと結婚したロミオが理解できないような表情をしていたのです。それが掴んで振り離したって…ベンヴォーリオが普段抱かない仲間に対する怒り。「裏切られた」という気持ちがどうにも押さえきれなかったのかな。ベンをそれほどまでに取り乱させたモンタギューとキャピュレットの結婚。

決闘の場面。辛い。最近は矢崎ベンヴォーリオを双眼鏡で追いかけてしまう。マーキューシオが殺されたあと、抱き抱える彼の悲しみ。マキュが「ジュリエットを愛し抜け」ってロミオに伝えたとき、矢崎ベンがすごく驚いた顔をしていた。今まで知らなかった親友の想い。深い悲しみに突き落とされた矢崎ベンの小さく震える姿が苦しい。そしてもう一人の親友ロミオがティボルトを殺した衝撃。「代償」を求める大人たちをきっと睨み付け、「僕たちは犠牲者だ」と涙を流しながら訴える。古川ロミオを抱き締めていたけど、慰めているのではない。魂が抜けた彼に「俺がいるから戻ってこい」と言っているかのよう。そして親友を抱き締めていなければベン自身の心が耐えられないような印象だった。

「どうやって伝えよう」が辛くて苦しくて、でもロミオへの友情が強く感じられて。本当に素晴らしい…。この場面と決闘は今回も左手の拳を濁りしめていたよ…。

 

古川ロミオ。登場した瞬間、美しすぎて思わず息を止めてしまった。登場したところを真正面に観ることができる席だったのですが、古川ロミオ、ビジュアルだけで人を殺せるんじゃないかな…近くにいる人間は息を止めてしまう。

神父さまとのシーンはぴょんぴょん飛びあう。二人ともずっとぴょんぴょん飛んでる。「神父さま~」と古川ロミオが抱きついたと思ったら神父さまがかなりの力で突き放した…!またここからコントが始まるのかと一瞬思ったけど、シリアストーン。前半遊びすぎたからかなぁと思ったけど、翌日の公演もそういう流れだったからちょっと変えたのかな?

 

決闘でティボルトを殺したあと、座り込んでしまった彼はなんだかもう魂がなく、死にそうだった。ベンヴォーリオにただ抱き締められるだけ。大公が「ヴェローナⅡ」を歌い始めて、ロミオを戒めるとガタガタと自分の罪の大きさに震える。それからの「憎しみ~エメ」辛い。死にそう(わたしも)。

マントヴァの場面もすごく…死にそうだった。魂が宿っていないというか、魂は肉体を離れてジュリエットとの思い出に浸っているというか。ベンヴォーリオがマントヴァに彼女の死を伝えにロミオに会いに行ったときも、今までは「ベンヴォーリオが会いに来てくれた!ジュリエットは!?なにか伝言は!?」って感じで喜びと期待があったのに、この日は「ベンヴォーリオ……どうして…?ジュリエットは…?なにか伝言は…?」声のトーンも低いし、めっちゃ病んでる人のよう。そこからの「ロミオの嘆き」、闇。死に取り込まれるかのような舞。

霊廟でジュリエットと対面したとき歌いながら嗚咽を漏らしていて、ちょっとやばかった(語彙力)

 

いくちゃんジュリエットがすごく良くなってる!!そして圧倒的なビジュアル。東京公演後半からそうだったけど、バルコニーでのキスの場面、古川ロミオは手で覆うのをやめたのですかね?ジュリエットと手を繋ぎながらのキスが美しい。パリスと結婚させられそうになるときの「嫌よ!」に強さが出ていて良きかな。

 

カテコの世界の王はみんなで踊ってた~。

 

この日はアフトク付きの回でした。古川くん、矢崎くん、小野くん、大ちゃんの4人。 ざっくりレポ(ニュアンスなので悪しからず。あと話してる人が違うかもしれないからご注意を←)

 

・司会に大阪公演の意気込みを、と言われて、4人同時に話し出す→古川「この4人は突っ込み役がいない」。大ちゃんはいじられ役→古川「大ちゃんはなんでも返してくれるから、つい甘えちゃう。」。古川「俺とぴろしは同じ種族」→矢崎「そうなの!?」

・大ちゃんはいい匂い。小野「稽古着で汗かいているはずのに、柔軟剤のいい匂いがする。」→古川「柔軟剤、胸ポケットに入れてるの?」→大ちゃん「むしろ服を柔軟剤に入れてるよね」→客席薄ら笑い→大ちゃん「憲章がくっついて匂い嗅いでる。顔をうずめてスーーーーーハッって。」→司会「そしたらあの決闘の場面でも」→古川「そしたら俺、二人の間に割って入ってすごい邪魔じゃんw」→小野「『なんで俺たちの間に割って入ったんだ』って」→古川「匂いが混ざっちゃうじゃんってw」

・大阪での過ごし方(矢崎編):矢崎「あんまりホテルの部屋から出ない。まだ外にご飯も食べに行ってない」「パリス役の川久保くんと大阪城までランニングしてる。6kmで往復12km。2日に1回くらいかな」→「そんなに走って大丈夫なの?」→矢崎「いまのところ大丈夫。でも筋肉痛とかじゃなくて関節が痛いんだよね。」(それ大丈夫って言わないんじゃないかなと思ったよ?w)→古川「え、片道6kmって往復12kmじゃん」→矢崎「それさっき言ったからね?w」

・大阪での過ごし方(小野編):小野「好きな串揚げのお店があって、そこに2日連続で行った」→大ちゃん「それって前言ってたお店?」→小野「え?話したっけ?」→大ちゃん「俺に話したこと忘れるなよ!」

・大阪での過ごし方(古川編):古川「 3~4年前からのお気に入りのカフェにいく。1789のときに大ちゃんも連れていったよね?」→大ちゃん「こいつ文句いいすぎなんですよ。こだわりが強いっていうか、些細なところが気になるというか。あれなんだっけ?」→古川「いや、店側が改善しよう改善しようとしたことが、俺にとっては全部悪い方悪い方になってるんですよ。コーヒーのミルクがどろどろなのがよかったのに、100均みたいにさらさらって水みたいなの。」→矢崎「え、コーヒーじゃなくてミルクなの?」→古川「ミルク」→矢崎 「それさ、発酵してるとかじゃなくて?w」→古川「 やめてよ。」→大ちゃん「あとカレーも何か言ってなかったっけ」→古川「野菜でしょ?焼いた野菜が乗ってるのが好きで食べてたのに、野菜がなくなったの」→大ちゃん「ほんと細かいんですよ」

 ・大阪での過ごし方(大ちゃん編):大ちゃん「ヒロ(広瀬くん)とホテルの部屋でUNOしてた」→司会「え、お二人で?」→大ちゃん「いや、憲章も一緒だったんですけど。」→古川「それさ、みんなでそれぞれの役でやりたいよねw」「『UNO!』『やめろ~~~♪』(←決闘の場面で争いを止めようとするときの)って」→大ちゃん「あ、いい具合に締まりましたね」

・最後の挨拶での小野くん:小野「東京公演から大阪公演の間でちょっとメンタルがやられるところがあったんですけど」→客席ざわざわ→小野「ちょっとメンタルがね。でも大丈夫です。」→大ちゃん「 詳しくはネットで調べてください」→客席 wwwwwwwww(盛大な拍手)

 

こんな感じかな?

大阪公演も更に高みを目指してくれるキャストの皆様に期待しております!

「ロミオ&ジュリエット」@ACTシアター 2017/2/12マチネ

あんなに手元にあったチケットが最後の1枚になってしまった。チケット取ったの全部去年の夏ごろなんですが、「やりすぎたかな…」って幕開くまで思ってたんです。もうね、8月の自分を誉めたい。よくやった!!クレカの請求なんのその!!

思い残すことがない。東京my千秋楽。

 

2/12マチネ:古川、木下、馬場、平間、渡辺、大貫

 

平間マーキューシオ、観る度お久しぶりですって言ってる気がする。赤坂それなりに通ったと思ったけど、結局3回しか会えていない。スケジュール組んだ人、出てこいや…!(輩) 髪の毛が銀髪に戻ってたけど、青色抜けたのかな?なんで地毛でやろうとしたのかな…?そこはウィッグじゃないの?(2回目)。

前はもっと「荒くれ者」っていう印象だったんだけど、人懐っこいというかロミオとベンのことが大好きなんだなぁと伝わってくる。大好きだからこそ「お前の家を憎む」なんだろうなぁ…。

 

馬場ベンヴォーリオがしょっぱなから飛ばしてたw 「いつか」の曲終わりで、ロミオを探して客席上手から登場するところ「ロミオくーん?ロミオくーん?」不意打ちで笑ったw  古川くんもフフッって笑ってたよね?w とても可愛かったです。

矢崎さんのベンヴォーリオ観ると「矢崎さん最高…!」って思うし、馬場さん観ると「やっぱり馬場さんも最高…!」ってなるから、本当にベンヴォーリオのWキャストは大正解ですね!イケコありがとう!2人ともそれぞれ違うけど、違ってもなおとてもよい。

決闘の場面も矢崎ベンと馬場ベンで立ち回り方。矢崎ベンは周囲の狂気をどうにかして止めなければと必死になだめているけど、馬場ベンは「どうしてこうなってしまったんだ」と悔しさと焦りが見える。

馬場ベンはみんなのお兄ちゃん、というかみんなのお母さん。マーキューシオが死んで、秋園モンタギュー夫人がマキュにすがり付いて泣くところ、馬場ベンが夫人の背中を擦ってたんです。彼自信も深く悲しんでいるはずなのに。どんだけ優しいのあの子は…!涙 自分よりも相手の悲しみに添おうとする。だからうずくまる古川ロミオを抱きしめる姿は母のようで、温かく包み込んでいる。

霊廟で二人を見つけたとき、馬場ベンはロミオをの顔を触れて驚いたように後ろに退いていた。彼の死が理解できない、信じられない、そんな印象。これロミオが結婚したと知ったときと同じ反応だなぁと。以前にも書いたけど、2幕冒頭にロミオが客席上手から登場して、「やぁ!」って感じでベンに手を差し出すけど、馬場ベンはその手を掴むことができない。理解できない、信じられない、信じたくない。

マントヴァでジュリエットの死を告げたとき、ロミオに「一人にしてくれ」と言われたあとの「くそっ…!」が、ここの場面をより深い後悔に引きずりこみますよね…辛い。

ちなみに、矢崎ベンは結婚したと知ったときは半信半疑な感じでロミオの手を掴む。そして霊廟で彼を見つけたときはその場から動けない。モンタギュー卿が矢崎ベンの肩をつかんでどかすほど。どっちも辛い。あぁ。ベンヴォーリオすごい好き。ものすごく長くなった。

 

木下ジュリエットは声が綺麗だなぁと改めて思った。パリスとの結婚を両親に強いられるときの「嫌よ!!!」が迫力あって好き。

 

古川ロミオ。 幕が開いたころはバルコニーでジュリエットが歌うのを聞いてるところとか、神父様が結婚式を挙げてくれるっていうときの喜びようが(> <)ってお顔してびっくりするくらい可愛かったんだけど、後半あたりは喜びかたが少し抑えめというか「男の子」になったなぁと。この日の教会でのやり取りで、さかけん神父の返しがツボったらしく古川くんが上向いて「あはははははっ」って笑いだしたw 「神父様、へんなツボに入っちゃったwww」とさかけんさんの前に崩れ落ちる→さかけん神父「ごめんごめん」ってなかなか愉快なことになってたww

 

ティボルトを刺して、自分のしたことに茫然としてうずくまった後、人を殺めてしまったことへの恐怖に震えが止まらない姿が痛々しい。そこからの「憎しみ~エメ」。大貫さんの死はまるで古川ロミオのなかから生まれた存在に見えた。自分の中に潜んでいた「憎しみ」。死との場面は息を詰めてしまう。

 

マントヴァでの「彼女なしの人生」。これまで観劇した中の記憶では、古川ロミオは顔を俯かせた状態から少し顔を上げたりしていたと思うんだけど、この日は顔を上げることすらできなかった。ずっと斜め下あたりに顔を向けていて…何というか「心が死んでしまった」と思った。ヴェローナを追放されて、「ジュリエットなしの人生なんて死刑と同じ」だった。

このときの木下ジュリエットも良かったんだよ~。ロレンス神父のところに駆け込んで相談するとき、立てずに座り込んでしまってたんです。パリスと結婚させられてしまうという少女の絶望がすごく伝わってきた。

 

霊廟の場面でのジュリエットと対面したときの古川ロミオ。幕が開いたときは悲しみにくれていて、声も震えていた印象だったんだけど、後半からは絶望が強くなった気がした。この日はあまりの悲しみに感情が失われた声で、だけどほんの少し震えていて、彼の絶望が感じられた。

ロミオやジュリエットが命を絶つとき、十字架にいる「死」に照明が当たって影がどうのこうのっていうのを以前書いたんだけど、

ta-ma27.hatenablog.com

ずっと双眼鏡族だったからこの日初めて気がついた(遅い)。照明が後ろからも当たっていて、十字架の影が二人の前方に大きく現れていた。死の影が二人を覆う。結婚式では二人を橋渡しするようだった死の影が、二人の最後には十字架の姿に。

 

この頃は色んなものを見逃すまいと集中してたから泣くことも少なくなっていたんだけど、どっぷりとロミジュリの世界に浸っていたのか、ロレンス神父の「なぜ」から涙が出てきた。若い二人の無垢な想い。あぁ…。「罪人~エメ」でぼろぼろ泣いてしまった。以前も書いたけど、岡パパがさ…!ジュリエットの駆け寄るんだけど触れないの!彼女に触れようと手を差し出すんだけどできないの…!「娘よ」で「お前が嫁ぐときにわたしは泣くだろう」って歌ってる岡パパの胸中を思うと胸が痛い…!涙

 

観るごとに前よりも良いと思える舞台だった。東京my楽は思い残すことないくらい素敵な公演でした!!

赤坂にこんなに行くことはもうないのではと思ってます(笑)

大阪公演も楽しみだ~